今夜の金ローはファンタビ!観る前に押さえたい4つのポイント
『ハリー・ポッター』新シリーズの第1作である映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が今夜30日よる7時56分より、日本テレビ系の金曜ロードSHOW!にて放送される。本作を鑑賞する前に、押さえておきたい基本的な事柄をいくつか紹介する。(編集部・大内啓輔)
魅力的な登場人物たち!
『ハリー・ポッター』シリーズでは、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)とお馴染みの3人が大活躍をみせたが、『ファンタビ』でもメインキャストたちの息の合ったチームワークが見どころ。
主人公は、おっちょこちょいで人見知りな魔法動物学者のニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)で、ホグワーツ魔法魔術学校の卒業生。ハリーたちがホグワーツ魔法魔術学校の授業で使っていた教科書「幻の動物とその生息地」の著者であり、世界中を旅して魔法動物を集めては不思議なトランクに詰め込んでいるというキャラクターだ。
ニュートは魔法動物と一緒にいるほうが落ち着くというタイプで、魅力たっぷりな愛すべき人物。そんなニュートが異国の地・ニューヨークで出会う仲間たちとのコンビネーションが見どころとなっている。ニュートとお互いに好意を寄せることになるティナ(キャサリン・ウォーターストン)は、アメリカ魔法省で働く正義感の強い魔法使い。同じく魔法使いのクイニー(アリソン・スドル)はティナの妹で、人の心を読むことができる能力の持ち主。
そのクイニーと惹かれあうジェイコブはパン屋を営む陽気な性格の人間(ノー・マジ)なのだが、ニュートらに巻き込まれたことで魔法界のことを知ってしまう。コメディーリリーフとしての絶妙な演技に思わず笑いを誘われるが、ジェイコブを演じるダン・フォグラーは、コメディー演技を得意とする人気俳優。そのほかにも、コリン・ファレルふんする魔法保安局長官のグレイブスなど、豪華な面々が顔を揃えており、二重三重に折り重ねられた物語が展開していくことに。
物語の舞台は1920年代アメリカ!
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』からの4作でメガホンを取ったデイビッド・イェーツが監督を務める本作。物語は、ニュートの不思議なトランクから魔法動物が逃げ出して、町中がパニックになってしまう騒動から予期せぬ事態が次々と巻き起こる出来事を描き出していく。『ハリポタ』は1990年代のイギリスが舞台だったが、本作は人間界と魔法界との関係が悪化していた1926年のアメリカが舞台となっている。
劇中では、20年代アメリカの街並みや登場する人々の服装、そして思考にいたるまで、詳細な時代考証が行われたディティールを楽しむことができる。大恐慌を迎えることを予感すらしていない「狂騒の時代」の空気感、クラシカルな英国紳士のファッションなど、目に楽しい世界が繰り広げられている。モダン・ファッションの始まりを告げる20年代のファッションはもちろん、女性登場人物のメイクや髪型などもお洒落で華やかだ。
物語では、イギリスからニューヨークへとやって来たニュートの革のトランクに詰め込まれていた保護したたくさんの魔法動物の一匹が逃亡。そのなかでマグルのジェイコブのトランクと取り違えた末に街に放たれてしまい、一部始終を見かけたティナと妹・クイニー、魔法使いではないジェイコブを巻き込んでの魔法動物探しに出かけることになる。
かわいすぎる魔法生物(ファンタスティックビースト)たち!
それからなんといっても、『ファンタビ』シリーズのもととなったホグワーツ魔法魔術学校の教科書「幻の動物とその生息地」から飛び出したような可愛らしい魔法動物たちが魅力的。リアルな造形でありながらキュートなビジュアルを楽しむことができる。ニュートのお気に入りで相棒の植物・ボウトラックル、キラキラしたものが好きな小動物・ニフラー、危険を察知する能力を持つ大型鳥・サンダーバード、体毛が「透明マント」の素材に使われるデミガイズなどが登場する。
この教科書はシリーズ最初の小説である「ハリー・ポッターと賢者の石」にも登場したが、それぞれに細かく設定が決められており、魔法生物は魔法省によって危険度も設定されている。ちなみに、原作者のJ・K・ローリングがニュート・スキャマンダーとして執筆した「幻の動物とその生息地」は、2001年に副読本として刊行され、本作公開後には前書きと新たな魔法生物6種を加えた「新装版」が発売された。
J・K・ローリングが原作者から脚本家に!
『ファンタビ』は「幻の動物とその生息地」にインスパイアされたものだが、原作小説がないため、J・K・ローリングは脚本家として作品に関わることに。『ハリポタ』シリーズとは異なる映画先行となり、一から脚本家として物語世界を作りあげていくことになった。『ファンタビ』は全5部作を予定しているとのことで、その壮大な物語に胸が膨らむところ。
ほかにも細部にまで手の込んだ造形美術なども堪能できる『ファンタビ』シリーズ。第2作となる最新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は11月23日に公開され、3日間で動員100万人超、興行収入約14億7,200万を記録。26日時点で早くも全世界の興行収入が500億円に迫る勢いというロケットスタートを切っている。
なお、地上波初となる今回の放送は、通常の放送時間より約1時間繰り上げて夜7時56分から本編ノーカットで行われる予定となっている。