三浦春馬、俳優をやめようと思った過去
28歳にして芸歴20年を超える俳優・三浦春馬が、芝居に対する自身の向き合い方や、俳優をやめようと思ったこともある過去、そして最新映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』について語った。
子役から芸能活動をはじめた三浦は若手実力派として注目を浴び、月9ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」に出演。難病に侵されて体が動かなくなる難役に挑んだドラマ「僕のいた時間」、ドラァグクイーンとして迫力の女装姿を披露した舞台「キンキーブーツ」など、順風満帆な俳優人生を歩んできたように見える。
だが、「やめたいと思ったこともありました」と告白。忙しすぎて逃げ出したくなったり、壁にぶち当たったことで挫折をあじわったりしたという。それでも芝居を続けてきたのは、マネージメントをしてくれる人たちや、心を許せる友人たちの支えがあったから。何よりも、「気にかけてくれる演出家やプロデューサー、応援してくれるファンの存在は大きい」とし、そういう人々の期待や、必要としてくれる声が励みになったと、周囲の厚意があったからこそ今の自分があると感謝を示した。
また、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』で大泉洋と共演した三浦は、スタッフや共演者はもちろん、エキストラとして参加した人に対しても心遣いを忘れず、どんな状況でも必ず一言はあいさつに訪れていた大泉の姿勢に感動し、「見習わなければいけないと思いました」としみじみ語る。体は不自由でも心のままに生きた男性の実話をもとにした本作は、三浦のこれからの芸能活動に多大な影響を及ぼしたようだ。
三浦はあと1年あまりで30歳を迎える。長い芸歴は、それだけ愛され続けた歴史だ。「30代になってもみなさんに重宝していただける俳優でいられるよう、今いい仕事をしていかないと」とその決意を語る。悩みながらも着実な成長を続ける三浦春馬が、次に見せてくれるのはどんな姿だろうか。(取材・文:早川あゆみ)
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は全国公開中