『麻雀放浪記2020』斎藤工、ベッキー、竹中直人らiPhoneの前で熱演
斎藤工が主演し、『孤狼の血』などの白石和彌監督がメガホンを取った映画『麻雀放浪記2020』(4月5日公開)の撮影現場が2017年12月にメディア向けに公開された。全編iPhoneでの撮影が敢行された本作では、iPhoneの前で斎藤、竹中直人らが熱の入った演技を見せていた。
作品には姉妹ユニット「チャラン・ポ・ランタン」のもも、ベッキー、的場浩司、小松政夫らも参加している。この日は麻雀の対局シーンの撮影が行われ、キャストたちはそれぞれのキャラクターになりきって麻雀卓を囲っていた。また、坊や哲(斎藤)の麻雀に惚れ込む地下アイドルのドテ子(もも)、地下アイドルたちを抱える芸能プロダクションの社長・クソ丸(竹中)が激しく動くシーンの撮影では、竹中がコミカルな動きとセリフをアドリブで披露し、カットがかかった瞬間にスタッフや出演者たちから笑いが起こる一幕もあった。
そんな作品の撮影現場の一番の特徴は映画の撮影をiPhoneで行っているということ。常時20台のiPhoneが駆使されたという撮影現場では複数のiPhoneが充電された状態で並べられていて、撮影したシーンの確認もiPhone上で行われていた。iPhoneという普段のカメラとは比べものにならないほどの身軽さを持ったツールをいかしてキャストの間に入っていくこともあった。
以前からiPhoneでの映画制作を切望していたという白石監督は「麻雀放浪記の戦後の焼け野原から舞台を2020年に移して世界観を一変させるにために今回は全編iPhoneで撮影しました。変に肩に力も入らず軽快に撮影できただけでなく、この狂った世界を表現するのに最高のガジェットだったと思います」と撮影を振り返っている。
同作は阿佐田哲也のベストセラーギャンブル小説「麻雀放浪記」を35年ぶりに映画化した作品。「青春編」(1984年に映画化)「風雲編」「激闘編」「番外編」の4部作からなる原作をリスペクトしつつ、大胆な設定を追加。1945年だけでなく2020年の世界にもギャンブラー・坊や哲(斎藤)が登場する。(編集部・海江田宗)