『ブラックパンサー』続編、デジタル技術でのチャドウィックさん復活はナシ
8月に大腸がんのため亡くなった俳優チャドウィック・ボーズマンさんが主演を務めるマーベル映画『ブラックパンサー』(2018)の続編について、マーベル・スタジオの重役ヴィクトリア・アロンソさんが、デジタルダブル技術を駆使してチャドウィックさんを復活させることはしないと、アルゼンチンのメディアClarinに明かした。
ディズニー作品では、過去に映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で、故ピーター・カッシングさんが演じたターキン総督をCG技術を用いて復活させた例がある。マーベル映画では復活こそないものの、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『キャプテン・マーベル』でキャストをCGで若返らせている。
『ブラックパンサー』続編でデジタル技術によるチャドウィックさん復活ついて問われたヴィクトリアさんは、同サイトで「NO」とキッパリ否定。「たった一人しかいないチャドウィックさんは、もう私たちのもとにはいません。残念なことに、(ティ・チャラ)王はフィクションの世界だけでなく、現実でも死んでしまった。私たちは時間をかけてシリーズにどうやって戻るのか、苦痛で全く予想していなかったことが起きたチャプターにどう取り組むのかを考えています」と現在も良き案を模索していると明かしている。
チャドウィックさんは現地時間8月28日、4年にわたる闘病の末に43歳という若さでこの世を去った。訃報から間もなく3か月が経つが、ヴィクトリアさんは現在も立ち直れていないという。「時々、撮影から2~3か月ほどが経過して、誰かが長い時間でしたねと言うことがありますが、そんなことはない。私たちは次にやることを慎重に考えないといけないし、どのようにフランチャイズを称えるか模索しなければならない」
マーベル・スタジオは、続編の全米公開日を2022年5月6日と設定していたが、製作を含めて今後どうなるのか正式な発表はまだない。主人公ティ・チャラの妹シュリを演じるレティーシャ・ライトさんは先日、続編について「私たちはまだ、喪に服しているところで、それについては考えたくもないんです」とNET-A-PORTER.COMに明かしていた。(編集部・倉本拓弥)