自らアート作品となった男の数奇な運命…『皮膚を売った男』11月に公開決定
第93回アカデミー賞国際長編映画賞にもノミネートされた映画『皮膚を売った男』が11月12日より劇場公開されることが明らかになった。
本作は、第77回ベネチア国際映画祭のオリゾンティ部門でプレミア上映が行われ、東京国際映画祭でも正式出品された話題作。当局の監視下にあり国外へ出られなくなってしまった男の数奇な運命が描かれる。海外で離れ離れになってしまった恋人に会うべく出国したいと考えたサムは、偶然出会った芸術家から、背中にタトゥーを施して彼自身が“アート作品”となることを提案される。芸術品となれば大金を得ることができ、展覧会の度に海外にも行けるということでオファーを受けたサムだったが、次第に精神的に追い詰められていく。
主演として主人公のサムを演じたヤヤ・マヘイニは、ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で最優秀男優賞を獲得。共演には『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』などのケーン・デ・ボーウ、『007 スペクター』『オン・ザ・ミルキー・ロード』などのモニカ・ベルッチなどが名を連ねる。監督を第91回アカデミー国際長編映画賞のチュニジア代表に選ばれたこともあるカウテール・ベン・ハニアが務めた。
あわせて主人公サムの背中に彫られた「VISA」の文字が印象的なティザーポスターも公開。サムの哀愁漂う背中とは対照的に、目の前で拍手をする無数の観客たちと真ん中に目立つネオンの光を放つタイトル。「アートとなった男」の数奇な運命をほのめかす仕上がりとなっている。(編集部・大内啓輔)