ムロツヨシ主演、吉田恵輔監督『神は見返りを求める』初夏公開 神のように優しい男と底辺YouTuber描く
ムロツヨシが、『BLUE/ブルー』『空白』などの吉田恵輔監督の新作映画『神は見返りを求める』(2022年初夏公開)で主演を務めることが26日、明らかになった。ムロ演じる見返りを求めない優しい男性と底辺YouTuberの関係を描くストーリーで、ヒロインのYouTuberに岸井ゆきの。共演に若葉竜也、吉村界人、淡梨、柳俊太郎ら。ムロにとって吉田監督作品への出演は『ヒメアノ~ル』(2016)以来となる(※吉田恵輔の吉は士が土)。
吉田監督が自らオリジナル脚本を手掛けた本作は、監督いわく“「恩を仇で返す女」と「見返りを求める男」の心温まりづらいラブストーリー”。YouTuberという職業を通して現代を象徴的かつポップに描く一方、欲や本音と建前、嫉妬など誰しもが持つ醜さや葛藤をも浮き彫りにする。
ムロが演じるのは、イベント会社に勤める田母神尚樹。合コンでYouTuberのゆりちゃんこと川合優里(岸井)に出会った田母神は、再生回数に悩む彼女を不憫に思い、YouTubeチャンネルを手伝うように。二人は人気がでないながらも力を合わせて前向きに頑張り、良きパートナーとなっていくが、あることをきっかけに二人の関係が豹変する。特報では、合コンで知り合った田母神とゆりちゃんが、YouTubeの登録者数を増やすためにさまざまな事にチャレンジ。田母神は自分の会社で使い古された着ぐるみ・ジェイコブを着用してゆりちゃんと一緒に「踊ってミタ」を撮影したりと楽しい時間を過ごし、恋の芽生えを予感させるもラストでトーンが一変。田母神が叫び狂う場面で幕を閉じる。ティザービジュアルには、かわいらしくポージングするゆりちゃんと着ぐるみのジェイコブ(中身ムロツヨシ)が収められている。
吉田監督と2度目のタッグを組んだムロは「今の世相をこんな描き方するなんて。どう演じよう? などと考えていたが、結果、自分ではない自分を観ることになった。“"演じている自分”にここまで腹立ってムカついたこともない。無様な姿にここまで憐れんだこともない。笑ってしまうほどに。仕上がりを観た後、監督に感謝し、そして言ってしまいました。『監督、あなたすごいです』この時代にこの役を演じられたことを少しだけ喜べたんです」とコメント。
田母神と同じイベント会社に務める後輩・梅川役に若葉竜也、有名YouTuber・チョレイ役に吉村界人、同じく有名YouTuber・カビゴン役に淡梨、そして新進気鋭のデザイナー・村上役に柳俊太郎がふんする。
岸井ゆきの、吉田監督のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
映画『神は見返りを求める』は2022年初夏、TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほかで公開
岸井ゆきの(川合優里役)
久しぶりの吉田組、毎日笑い転げて夢のような現場でした。短くもたのしい時間を過ごした男女が、欲望や嫉妬ですれちがい、いがみ合うけれど心の底からは嫌えない。嫌えないから罵りあう。素直になれたら別の結末があったはずの、ダサくて滑稽な愛憎のお話。誰かとはぐれてしまった人に見てほしいです。みんな必死に生きてます。必死に生きて、この有様です。みんなどこか、身に覚えがあるかも? 劇場でお待ちしています。
吉田恵輔監督
久しぶりにキュンとする作品を作りました。まあ、私のキュン感覚はだいぶズレてる気がしますが・・・・「恩を仇で返す女」と「見返りを求める男」の心温まりづらいラブストーリーを楽しんでもらえたら幸いです。