「ブギウギ」カッコ良すぎる喜劇王・タナケン!生瀬勝久は演じ分けを意識【ネタバレ注意】
趣里が主演を務めるNHK連続テレビ小説「ブギウギ」(総合・月~土、午前8時~ほか)の第75回が18日に放送され、生瀬勝久が演じる喜劇王・タナケンこと棚橋健二が「かっこいい!」と脚光を浴びた。
初めての女優業に不安を抱えるスズ子(趣里)。この日の放送では、羽鳥(草なぎ剛、なぎ=弓へんに剪)に背中を押され、ある決意を固めて芝居の稽古場へ。思い切って、自分らしさを出せる大阪弁で芝居をすると、タナケンに「面白いね」と受け入れられたが、共演者からは「棚橋先生の台本を勝手に変更するなんて無礼だ」と批判される。そこへ「面白けりゃ、いいんです」と割って入ったタナケン。「どうしてお客様がお金を払って僕の舞台を見に来るのか。現実を忘れに来るんです。そんなお客様に当たり前のものを見せてもつまらないでしょう」と諭した。
続けてスズ子が本番でもこのままで大丈夫か確認すると、「僕を誰だと思ってるんだい。喜劇王・タナケンだよ。幕が上がりゃ、舞台は役者のものだ。玄人も素人も関係ない。好きにやりゃあいい。何をやっても、僕が全部受けてあげるよ」と言い切った。この姿に視聴者からは「タナケン最高」「カッコ良すぎた!」「大和先輩を思い出し胸が熱くなった」「明日は絶対に見逃せない」と興奮する声があがった。
生瀬はタナケンを演じる上で、「舞台上のタナケンと、ふだんの素の棚橋健二の演じ分けを意識しています」と言う。「僕が思う才能のある喜劇人は、舞台上とそうでないときのギャップがあると感じています。例えば渥美清さんや志村けんさんの、舞台に上がっているときの弾けっぷりと舞台から降りた思慮深く謙虚な姿のように、その静と動を演じ分けていきたいです」
また、「稀代の喜劇王を演じるにあたって、間とテンポを大事にしています。戦後当時の映画を見ると、セリフのスピードが恐ろしく速く、役者の技術がとても高かったと感じます。劇中劇でそのテンポで演じようとしていますが、やはり難しいですね。でもそうすることで、素の棚橋の姿とのメリハリが生まれるのではと感じています」と明かしている。
朝ドラ・109作目の「ブギウギ」は、「東京ブギウギ」などのヒット曲で知られる戦後の大スター、笠置シヅ子をモデルにしたオリジナル作品。小さな銭湯の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれるスター歌手となっていくヒロイン・花田鈴子/福来スズ子が、多くの困難を乗り越えながら人々に勇気と希望を与えていく姿を描く。(清水一)