バッドボーイズ RIDE OR DIE (2024):映画短評
バッドボーイズ RIDE OR DIE (2024)ライター4人の平均評価: 3.8
立場が逆転する名コンビ、その背景とは?
シリーズのファンにとって面白いのは、マイク&マーカスの主人公コンビの関係性の変化だろう。従来なら守りに入る家庭人マーカスを攻めのマイクが引っ張っていくところだが、今回は意表を突く設定でそれを逆にしている。
遊び人のマイクが結婚するという冒頭に驚き、マーカスが臨死体験から根拠のない自信を得るという展開で、このシリーズがコメディ色強めであったことを思い出す。アクションはもちろん快調だ。
マイク役のW・スミスにとってビンタ事件以来、久々の主演作。そんな彼にマーカスがビンタを食らわす場面には吹いたがが、それは同時に盟友の“バッドボーイ”に対する激励の表われのようでもある。さりげなく、アツい。
前作より若返ったのかと思う健在ぶり。カメオ出演に笑
17年ぶりだった前作では、さすがに時の流れに伴う痛々しさを感じたが、なぜか今回それが皆無。2人とも若返ったのか?と錯覚させるほどベテランアクション俳優として自然に躍動してるのに驚く。
ストーリーに関しては主人公2人の家族関係だけサラッと予習しておけば、他は素直に受容可能。
「死んだキャラ」「死線をさまよう運命」とダークなネタもたっぷりだが、相変わらずの痛快・豪快・能天気なバトル、チェイスが中和する。ジェリービーンのカラフル&ポップな味付けは目に楽しく、上空でのヘリのシークエンスは最高の迫力。シリーズに深い関係の“あの人”の瞬間的な出演には吹き出した。ただ作品自体のガラパゴス感は否めないところ。
前作の復習はマストで挑め!
『ゴーストバスターズ』同様、どうしても評価が甘くなってしまう、仕切り直しの新シリーズ第2弾。囚われたマイクの実子・アルマンド、そして彼に殺害されたハワード警部にまつわるエピソードが軸となるため、前作『バッドボーイズ フォー・ライフ』の予習は、ほぼマスト! しかも、前作から一転、理由あって“三途の川”から戻ってきたマーカスがキメまくったように、所帯を持って守りに入ったマイクを振り回す。そんな気が狂った展開に加え、ワニ園バトルやら金網デスマッチやらと、前作よりもサービス満載で、時代遅れのFPS演出も気にならないほど。とりあえず、ひと区切りつきそうな次回作に期待!
今回も絶好調
フランチャイズとしてはかなり短いスパンでやってきたシリーズ4作目となる最新作。このバッドボーイズの組み合わせももうすぐ30年となるからよく続いていますね。前作からの間に主にウィル・スミスの方でちょっと山あり谷ありでしたが、巧く乗り越えて見事にメジャー大作の主演に帰ってきました。
お話としては前作『バッドボーイズ フォー・ライフ』との繋がりがかなり強いので、こちらは見ておいた方がいいと思います。アクションは縦横、奥行きを取り込んだバラエティ豊かなものになっていて飽きさせません。実は2時間弱という上映時間も好感が持てます。