夏への扉 -キミのいる未来へ- (2021):映画短評
夏への扉 -キミのいる未来へ- (2021)妄想含めて、作家論的にこう解釈してみました
大林宣彦フォロワーを公言している三木孝浩監督。『陽だまりの彼女』(13)はどこか、大林の『麗猫伝説』(83)の変奏に見えた。その脚本を手がけた菅野友恵とのコンビで再び「猫ムービー」、それもタイムトラベル小説の古典に挑んだ本作は、その流れで言えば時間が跳躍する『あした』(95)の三木版の趣も(田口トモロヲも出演しているし)。
山﨑賢人はしっかりと“主役”の柄で、原作の危うさをアップデイトする清原果耶は盤石、そしてオリジナルキャラ、藤木直人のヒューマノイドが映画に楽しさもたらす。LiSAの「サプライズ」は、挿入歌=ミスチルの「CROSS ROAD」へのアンサーソングなのだと思う(曲調も歌詞も)。
この短評にはネタバレを含んでいます