驚異の映像『トランスフォーマー』の日本人技術者が製作秘話を明かす!
スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務め、『アルマゲドン』のマイケル・ベイが監督を務めた『トランスフォーマー』がアメリカで公開され大ヒット記録を更新中だが、映画で重要な役割を果たす“変身”の瞬間を作り出したCG技術者に日本人がいる。彼の名は山口圭二さん。
2001年にILMに入り、『MI:III』『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』『スターウォーズ:エピソード2』『ナルニア国物語ライオンと魔女』なども手掛けている。
今回の映画では、変身の瞬間をできるだけリアルに見せることに気を使ったそうだ。
変身のとき、モーフィングという方法を使い、車の部品の形、例えばタイヤなどを“グニャー”と変えて、ロボットの腕にするということもできたが、それだとリアルに見えない。
そのため、トラクターがロボットに変身する場合、トラクターをまず空中分解させ、トラクターの部品ひとつひとつをそっくりそのまま宙に移動させ、その同じ部品でロボットに組み立て買えるという手法を使っている。
トラクターには、ねじやタイヤなど、2万部品以上あるので、そのすべてを動かして、ロボットにするには、とにかく大変な作業だったという。
また、巨大なロボットを早いスピードで動かし、しかも重量があるかのように見せることも大きな課題だったという。
普通、巨大なロボットが動くと、重量があるため、ゆっくり、ドッシーン、ドッシーンと動くが、それを早く動かすと、軽いロボットに見えてしまうからだ。
いろいろ試行錯誤した結果、重さを出すには、カメラがワイドアングルなったときは、ゆっくり歩かせ、アップになったときには速く移動させたり、スローモーションを使ったりしてごまかすと、大丈夫だということが分かったそうだ。
「いやあ、疲れますよ」と笑いながら話す山口さん。
それでも、ILMには、日本のテレビ局や製作会社によくある“徹夜”はないそうだ。徹夜になりそうな作業は、どんどん人員を増やし、マンパワーで補うからだ。だから、1週間に40~45時間以上は働かないようなシステムになっているという。(取材:シネマトゥデイ記者こはたあつこ)
『トランスフォーマー』は8月4日より全国にて公開
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