スキー事故で亡くなったナターシャ・リチャードソンを使ったスキー・ヘルメットの広告が禁止に
3月にスキー事故で亡くなったイギリス人女優、ナターシャ・リチャードソンの写真を使ったスキー用ヘルメットの広告が、「不快をあおる」としてASA(英国広告基準局)から禁止された。
リチャードソンは、カナダでスキーをしている際に転倒して頭をうち、入院後に病院で死去した。テレグラフ紙の電子版によると、スキー用品を販売する会社「ザ・スキー・アンド・アウトドア・ウェアハウス」は、リチャードソンが亡くなった同じ日にこの広告をEメールで顧客スキーヤーに送信。広告は、リチャードソンの写真の隣にヘルメットとその値段を記したもので、受信したスキーヤーが「不快だ」としてASAに抗議した。ASAは、広告で時事ニュースを扱うことは禁止されていないが、特に人の死にかかわるものは人々の感情をあおらないよう注意が必要とし、この会社に対し広告をメール送信することを禁止した。一方、会社側は、リチャードソンがヘルメットを着用していたら死に至らなかったかもしれないということを示し、将来的に同じような事故を防ぐ目的だったとしているほか、メールは広告というよりも顧客あてのニュースレターで、「注意深く」記載され送信されたと反論している。