ディカプリオのプロデュースによる実写映画版「AKIRA」は中止か?
ワーナー・ブラザーズとレオナルド・ディカプリオによって大友克洋の人気漫画「AKIRA」が実写映画化されるのを世界中のアニメファンが楽しみにしていたが、どうやら企画は中止されてしまったようだ。
映画サイトBloody Disgustingがスクープとして伝えたところによると、実写映画版「AKIRA」でメガホンを取ることが決まっていたライリー・ロビンソンが監督を降板し、「(企画は)完全に死んだ」と語っているとのこと。ライリー監督は、これまでにアカデミー短編アニメ映画賞にノミネートされた映画『フィフティー・パーセント・グレイ』(原題)や短編映画などを撮ってきた若手監督で、実写映画版「AKIRA」で長編監督デビューを飾るはずだった。
実写映画版「AKIRA」は、日本資本によって再生されたニュー・マンハッタンを舞台に新しい物語が展開し、脚本はゲイリー・ウィッタが手掛ける予定だった。また、映画は2部構成で製作され、当初1作目の全米公開は2009年夏を予定しており、2009年になってもキャスティングが決まらないことから製作が続行されているのか疑問の声が上がっていた。
ディカプリオは日本アニメの大ファンで、自らが原作にほれ込み映画化を進めていた。昨年末のMTVのインタビューでは、ディカプリオは実写映画版「AKIRA」へ主演はせず、プロデューサー業に徹しアニメファンたちが納得する作品を作ると答えていたが、納得できる作品が出来上がらないので製作の中止を決めたのかもしれない。実際、インタビューでは脚本がきちんと出来上がるまでは撮影を開始しないと語っており、ディカプリオの妥協を許さないこだわりが実写映画化を止めたのかもしれない。ディカプリオは「AKIRA」のほかに、日本アニメ「獣兵衛忍風帖(じゅうべえにんぷうちょう)」の実写映画化も進めており、こちらも映画『ウォッチメン』のアレックス・ツェーが脚本を手掛けることが明らかになっただけで、キャスティング、監督が決まっていない。