日本勢は4冠!最多10部門ノミネートのエミネムは2部門受賞に留まる大波乱!
第53回グラミー賞
13日(現地時間)、ロサンゼルスのステープルズ・センターにて第53回グラミー賞授賞式が行われ、各部門の発表が行われた。最多10部門にノミネートされていたエミネムは、2部門の受賞に留まる大波乱となり、最多受賞はカントリー歌手、レディ・アンテベラムとなった。
今年はエミネムが最多10部門にノミネートされたことから、「エミネム完全復活」の声も上がっていたが、序盤からJAY-Z&アリシア・キーズの映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』の主題歌「エンパイアー・ステイト・オブ・マインド」に最優秀ラップ/サング・コラボレーション、最優秀ラップ・ソングの栄冠を奪われ、苦戦を強いられた。しかし、「ノット・アフレイド」で最優秀ラップ・ソロ・パフォーマンス、「リカバリー」で最優秀ラップ・アルバムの受賞はキープ。最優秀ラップ・アルバムの受賞でステージに立ったエミネムは、お互いのDV経験を歌ったような歌詞で話題になった「ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ」でコラボレーションしたリアーナに感謝の辞を送った。そして、この日のパフォーマンスで最も観客を盛り上げたのも、この「ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ」だった。
一方、最多受賞となったレディ・アンテベラムは、年間最優秀レコード、年間最優秀楽曲、最優秀カントリー・パフォーマンス・バイ・ア・デュオ・オア・ア・グループ・ウィズ・ボーカルズ、最優秀カントリー・ソング、最優秀カントリー・アルバムの5部門を受賞。新曲「ボーン・ディス・ウェイ」を初披露し、注目を集めたレディー・ガガは、「バッド・ロマンス」で最優秀ポップ・パフォーマンス、最優秀ショート・フォーム・ミュージック・ビデオ、アルバム「ザ・モンスター」で最優秀ポップ・ボーカル・アルバムの3部門を受賞。年間最優秀新人賞の最有力候補といわれていたジャスティン・ビーバーは、受賞を逃し、その栄冠はジャズ・ベーシストのエスペランサに輝いた。
今年の波乱に満ちたグラミー賞は、日本人にとっては好転。ノミネートされ話題を呼んでいたB’z松本孝弘がジャズ・フュージョン界の名プレイヤー、ラリー・カールトンと共演したアルバム「TAKE YOUR PICK」が、最優秀インストゥルメンタル・ポップ・アルバムを受賞。そのほか、日本人ピアニストの内田光子が「内田光子/モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番・第24番」で、最優秀インストゥルメンタル・ソロリスト・パフォーマンス(ウィズ・オーケストラ)を受賞し、松山夕貴子が参加し、日本でレコーディングされたアルバム「ミホ:ジャーニー・トゥー・ザ・マウンテン」が最優秀ニュー・エイジ・アルバム賞を受賞。さらにジャズ・ピアニスト上原ひろみが参加したスタンリー・クラーク・バンドが最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム賞を受賞し、日本勢が4冠に輝く快挙を成し遂げた。(訂正記事:日本勢は3冠と記していましたが4冠でした。お詫びの上訂正させていただきます)