エミー賞-授賞式出席レポート- 2005年11月1日 会場へ出発前から、嬉しいハプニングが! 事前の打ち合わせも終り、リムジンで会場に向かうべくエレベーターを降りると、そこにはエミー賞に最多ノミネートされている話題のドラマ「LOST」のスター、ドミニク・モナハン(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのホビットといえばわかる?)とエバンジェリン・リリーの姿が! ランチボックスを手に、ドレスアップ前のTシャツにジーンズというカジュアルな格好のふたり。一瞬間をおいてから、大騒ぎになった我々日本人の一団を目にして、かなり驚いていたようす。きょとーんとしながら、エレベーターに乗り込んでいった。 実はこのふたりの間にはロマンス説があるのだが、仲良くホテルに一緒にいたところをみると、どうやらうわさは本当のよう? リムジンの行列! 会場までは、それほど時間がかからないはずなのだが、道はかなり混んでおり、ふと外を見るとリムジンの行列! この光景はなかなか壮観。 会場では厳重なセキュリティチェックを受けた後、レッドカーペットを歩いたのだが、これが意外と短い。テレビで中継などを見ていると、もっと長いような気がしたが、さっさと歩けば30秒ぐらい? もちろん、スターのみなさんはあちこちでインタビューアーにつかまったり、ファンサービスをするので時間がかかるのだが。 大勢のファンやマスコミがスターの名前を呼んだり、誰かが到着するたびに大きな歓声があがったりして、周辺はものすごい熱気に包まれていた。 スターがぞくぞくと…… ロビーに入ると、ドレスアップした紳士淑女でごったがえしていて、誰がスターなのか招待客なのかもよくわからない状態。それでも、入場してくる人々に目を凝らすと、ドラマファンにはおなじみのスターの姿が続々登場。 『ザ・ホワイトハウス』の実力派ジョン・スペンサー、『ザ・プラクティス~ボストン弁護士ファイル』のキャムリン・マンハイム、英国産コメディ『The Office』のリッキー・ジャーヴェイス、そして映画界でも活躍する演技派フィリップ・シーモア・ホフマン等々。 話しかければ気軽に応じてくれるし、握手もOK。みんな親しみやすく、とてもフレンドリーな雰囲気だった。 いよいよ授賞式 さて、いよいよ授賞式。エレン・デジュネレスが「こんなときこそ、笑いが必要」とハリケーン・カトリーナに言及して、華やかなセレモニーが幕を開けた。 私は2階席の最前列という、とても見やすい席だったのだが、なんだか目の前で行われていることが現実のことに思えず、最初はまるでテレビを見ているかのような錯覚さえ感じたほど。が、少しすると慣れてきてオペラグラスを引っ張り出して、セレブチェックを開始! とにかく目立っていたのが、最前列のど真ん中に陣取った「デスパレートな妻たち」のフェリシティ・ホフマンと夫ウィリアム・H・メイシー、マーシア・クロス、テリー・ハッチャーらデスパ軍団。 プレゼンターとして最初に登場したのも、彼女たちメインキャスト5人で、それぞれが違う色のゴージャスなドレスに身を包み華やか! 5人そろって、この夜のベストドレッサーだった。最前列には、大きなお腹で来場した、「エイリアス」で主演女優賞候補のジェニファー・ガーナーの姿も。レッドカーペットではひとりだったが、会場内では隣に座った夫ベン・アフレックと終始ラブラブ状態! ヒゲを生やしてちょっとウェイトが増えたようすのベンは、本当に幸せそうだった。 その近くには、「24」のキーファー・サザーランドや「Boston Legal」のジェイムズ・スペイダーら人気スターが、ガールフレンドと歓談している姿も。 名前が呼ばれたスター 詳細な受賞結果はご存知のとおりなので省くが、会場にいて面白いと思ったのは、受賞者の名前が呼ばれた瞬間の候補者たちのようすだ。受賞できなかったスターの前にはすかさずカメラが寄っていき、スクリーンには写されないが、しばらくは張り付いたまま。その間、スターはもちろん笑顔を崩さないわけだが、下馬評では受賞確実と言われていたスターの場合は、かなり気の毒な気持ちに……。 コマーシャルタイムになると、隣に座っている受賞者に次々と関係者が祝福を言いにきたりするのを、ずっと聞いていなければならないので、発表が終わるとさっさと姿を消してしまうスターも少なくないのだが、その気持ちもよくわかる。 また、どの番組が本当に人気があるかは、プレゼンターに名前が読み上げられたときの、会場のリアクションで知ることができた。 そんな中で、もっとも会場が沸いたのは、ドラマ部門の作品賞に「LOST」が選ばれた瞬間! 保守的な傾向の強いエミー会員にとって、この手の高視聴率でエンターテインメント色が強い作品はあまり好みではないのですね。下馬評でも、重厚な人間ドラマ『Deadwood』がより有力だろうと言われていた。そのため、意外でうれしい結果に会場は大盛り上がり! ここ数年、米のドラマのクオリティは以前にも増して高くなっており、エミー賞にも変化のきざしが感じられた結果だった。 コングラチュレーション! 約3時間の授賞式の終了後は、迎えのリムジンを待つために入り口はまたしても人でごった返した状態。やっと順番がきて、会場のゲートのあたりの道路上で車を探していると、目の前を『Boston Legal』で助演男優賞を受賞したウィリアム・シャトナーが! 赤い顔をしていたので、祝杯をあげていたのかもしれません。コングラチュレーションと声をかけると、うれしそうにお礼を言って去っていった。 スターにとっては、まだまだ夜はこれから。テレビ局や雑誌が開催するパーティを、はしごするスターも少なくないのでしょう。そんなスターの華やかな舞台裏を垣間見ることができて、大いに楽しんだプレストリップだった。最初のページへ (取材・文:今祥枝) 写真 (c)2005 AXN Japan Inc. All Rights Reserved. 『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのホビット役で有名になったドミニク・モナハン 。「LOST」の出演者です。 リムジンの渋滞って見たことないです……よね? 司会者のエレン・デジェネレス 「デスパレートな妻たち」のキャストが受賞後に笑顔でポーズ! 美しいです! レッドカーペットのシャーリーズ・セロン 受賞作「LOST」の女優陣 「LOST」にかかわったキャスト、スタッフが喜びの笑顔で! ■エミー賞受賞作品「LOST」は日本で観ることができます。詳しくはAXNへ http://www.axn.co.jp/index.html ADVERTISEMENT