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『デビルマン』伊崎央登独占インタビュー

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『デビルマン』伊崎央登独占インタビュー

取材・文:斎賀 美香

実写化不可能と言われた永井豪のコミック「デビルマン」が、東映と東映アニメーションの強力タッグにより、ついに実写で映画化された。驚異の映像技術でスクリーンに登場したデビルマンを演じたのは、人気ユニットFLAMEの伊崎央登くん。映画初出演ながらビックタイトルに主演することになった伊崎くんに撮影にまつわるエピソードや気になるラブシーンなどについて聞いてみた。

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■第一印象は怖い人?

Q:同じFLAMEのメンバーで双子の兄弟の伊崎右典くんと最初はどちらがデビルマンの不動明を演じるか決まっていなかったそうだけど……。

撮影までの準備期間が1年ぐらいあって、僕が明を演じることは撮影の1か月前ぐらいに決まりました。デビルマンを演じることになるとは思っていなかったのでビックリしましたね。いきなりこんな大作で、しかも映画は初めてなのに主役を演じられたのは本当に光栄でした。プレッシャーもありましたが右典と一緒にやれたので心強かったです。

Q:デーモンの明を見た人々は彼が人間の心を持っているとは気づかないですが、こんな風に見かけで判断されて、本当は違うのに……と思うことはありますか?

僕は外見で“怖い人”って思われちゃうみたいで。第一印象はめちゃくちゃ悪いです(笑)。普通に歩いているのに、「にらんでいるみたい」って言われちゃうし! 目つきが悪いからなのか、顔が濃いせいなのか(笑)。僕、自分で言うのはなんですが、スゴクいいヤツですよ(笑)。話してみないとわからないかもしれないけど。でもね、僕と右典だと僕の方が第一印象はいいんですよ! 右典はクールで、冷たい感じに見られるみたいで。僕の方が話しやすいと。それなのに最終的にどっちらがいいとなると、右典なんだよな(笑)。

Q:酒井彩名ちゃん演じる美樹とのラブシーンは緊張しませんでしたか?

緊張? ぜんぜんしませんでしたよ。自分は明だと思いこんでいたから。撮り直しもそんなになく、スムーズにできました。

■バイクはプライベートで乗りなれている

Q:バイクに2人乗りをしているのシーンが、結構ありましたがバイクは乗り慣れているんですか?

バイクの免許は高校生の頃に取っているし、プライベートで乗り馴れているから、このシーンに問題はなかったですね。むしろバイクにクセがあって、エンジンが全然かからないのには困っちゃいましたね。でも最終的には乗りこなせるようになったのでよかったけど。あと監督がバイク好きで、バイクの話で盛り上がっちゃいましたね。監督はワルキューレに乗っていて、僕も運転させてもらいました。このバイク、リターンギアがついていてバックができるんですよ! バイクって前に進むもんだろう、という僕の概念が覆されました(笑)。

映画初主演ながらラブシーンもバイクシーンもこなした伊崎くん。さらなる挑戦としてたくさんのアクションシーンにも取り組むことになった。

Q:アクションシーンもたくさんありましたがワイヤーにつられたりもしたのですか?

ワイヤーアクションもやりましたよ。残念なことに使われたのは一部だけなんです。映画で目にするのはごく簡単な部類のもの。もっと高度なテクニックが必要なアクションにも挑戦してるのに! トレーニングは最初、3か月の予定でした。でもいい映画を作るために1年ぐらいに延びて、その間ずっと演技もそうだし、トレーニングも続けていました。しかも歌の仕事と並行しながら……。

■FLAMEの他のメンバーは応援してくれた

Q:音楽と映画の両立は大変だったのでは?

映画は初めてだったので、なにもかもが新鮮かつ大変でした。撮影が去年の11月から12月の終わりまでで、その間に年明けそうそうにライブもあって。ライブの後に追加撮影もやりましたからね。でも達成感は大きかったですよ!

Q:FLAMEの他のメンバーは今回の『デビルマン』出演について何か言っていましたか?

FLAMEの中で演技に挑戦するのは僕が一番最後だったんですよ。他のメンバーが演技で大変そうにしているのを見ていたけど、「自分もいつかやってみたい」っていう気持ちはずっとありましたね。だからFLAMEの仲間は『デビルマン』をやることを応援してくれたし、映画(試写)もこっそり見に来てくれましたよ。

■オヤジが宇崎さんの世代で大ファンなんです

Q:宇崎竜童さんや阿木燿子さんとの共演はいかがでしたか?

音楽の先輩として宇崎さんと共演できたことは、とてもうれしかったですね。でも一番喜んでいたのは親父でした。親父はバンドをやっていて、ライブで宇崎さんの曲を歌っていたんですよ。だから親父が電話をかけてきて「宇崎さんのサインをもらって!」と頼まれて(笑)。親父はかなり喜んでいましたよ。宇崎さんとは、よく焼そば屋で音楽の話をしていたんですが、その焼そば屋のおばちゃんがカントリーが好きらしくて、「カントリーをやりなさいよっ!」って勧められちゃって。僕はラップなんですけど……と思いつつ、まぁいつかカントリーもいいかな、なんて(笑)。

Q:大阪の出身だそうですが、演技の途中で大阪弁が出ることはなかったですか?

大阪弁が……(笑)。イントネーションが大阪弁と標準語ではぜんぜん違うから苦労しましたね。でも標準語の先生っていないじゃないですか! 東京で生活しているけど出身は違う場所だったりして“完全な標準語”ってのは難しいですよね~。でも大阪弁のデビルマンもおもしろいですよ! 撮影の合間に右典とセリフを大阪弁にしてよく遊んでいましたね。“いてはりますの”とか言っちゃったりして(笑)。

大作の主演というプレッシャーをものともせず、1年の準備期間を経て、見事デビルマンを演じきった伊崎央登くん。歌とはまた違った表現の舞台で得たものは大きかったのではないだろうか。完全燃焼したという彼が、またスクリーンに戻ってくることを願いつつ、歌手としてもさらなる活躍を期待したい。

また、『伊崎央登・伊崎右典 フォトブック メイキング・オブ・デビルマン』は主演映画「デビルマン」の撮影現場に完全密着。最新撮り下ろしグラビアや、兄弟対談、個人インタビュー、Q&Aを含むオールカラー100ページで、主婦と生活社より絶賛発売中。ファンには見逃せない。

『デビルマン』は10月9日より全国東映系にて公開。

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