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『宇宙戦争』トム・クルーズ、ジャスティン・チャットウィン独占インタビュー

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『宇宙戦争』トム・クルーズ、ジャスティン・チャットウィン独占インタビュー

取材・文:鴇田崇

スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『宇宙戦争』で、人類を襲うエイリアンから2人の子供を守る父親を演じるトム・クルーズ。これまで多くの作品で演じてきたスーパー・ヒーロー的な役柄から一転、ブルー・ワーカーの「普通の人間」役にチャレンジしている。今回取材が許された撮影現場でも、エイリアンの猛攻撃から体を張って子供たちを必死に守る強い父親を熱演していたトム。シリアスなアクション・シーンの真っ最中だったが、カットの合間に現れたトム・クルーズと、彼の息子を演じるジャスティン・チャットウィンに話を聞いた。

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■ヒーローではない普通の父親

Q:スピルバーグ監督との仕事は2度目ですね。

スティーヴンと最高の時を過ごしているよ。彼は最高のフィルム・メーカーだと思っているし、彼とまた一緒に仕事が出来るなんて本当にうれしいよ。僕たちは『マイノリティ・リポート』を撮ってからこの映画を一緒に作ろうと決めた。彼は3つの違うプロジェクトを僕にみせて、「この『宇宙戦争』を一緒に作ろうよ」って言ったんだ。それで今こうして撮っているわけだよ。とてもエキサイティングな作品だと思うよ。

Q:今回は初めての父親役ですが、何か意識していることはありますか。

とても楽しんでやっているよ。自分自身、父親であるということが大好きだからね。スティーヴンも僕も、子供たちへの思いをこの映画の中で表現したいと思っている。どれだけ僕が子供たちを愛していることとか。今、実は僕は姉と一緒に暮らしているんだけど、姉にも3人の子供がいて、僕にも2人の子供がいる。だから家には5人の子供がいるんだよ。本当に子供たちが大好きなんだ。この役は素晴らしいキャラクターだと思うよ。

Q:ヒーローではない、欠点もある普通の男性を演じるというのはどうですか。

僕はこれまでも、すごく欠点のある役を何度も演じてきた。今までほんとうに幅の広い役どころを演じてきている。だから今回の役も大きなチャレンジなんだけど、演じていてとても楽しいよ。

■トムの子供も楽しみに……

Q:内容はあまり語れないようですが、この映画を見た時、観客はどう感じると思いますか?

観客はきっと、とても驚くと思うよ。僕自身いくつかのシーンにはとても驚いているからね。残念ながら内容は話せないけど、あるシーンには僕もスティーヴンもとても驚いているからね。すごくエキサイティングだよ。スティーヴン・スピルバーグ以上の力量で作品を作れる人はほかにいないよ。

Q:完成作はお子さんたちと一緒にご覧になると思いますが、お子さんたちの反応は楽しみですか?

そうだね。彼らはすでに予告編を見ているよ。

Q:どんな反応でしたか?

彼らはこの映画を朝、観たいって言っていたよ。あまりに怖そうだから映画を観た後、昼間いろいろなことをやって、夜には忘れられるから。でも、すごく楽しみにしているよ。

■ダコタとジャスティンは才能豊かな子供

Q:ダコタ・ファニングはどうですか。

すばらしいね。すごく才能豊かな子供だよ。年齢には関係なく本当に才能のある女の子だと思っている。一緒に楽しくやっていて、よく笑うよ。怖いシーンなんかだと特にね、彼女をわざとくすぐるんだ。くすぐっておきながら、「笑うなよ。カモン、笑うな」って言うんだよ。一緒に仕事をしていてとても楽しいよ。一生懸命働いて、そして楽しむのがとても好きなんだ。

Q:今、ジャスティンが後ろにいますが、クランクイン前に彼と一緒に過ごしたそうですが、親子の絆をどういうふうに深めたんですか?

とても簡単だったよ。なぜなら彼はとても才能豊かだし、スティーヴンと一緒に作った脚本に二人の関係は入念に書き込まれていたからね。そこに彼はうまく入ってきたんだ。そして素晴らしい仕事をしたよ。彼には数週間休みがあって、戻ってきた時にはひげを生やしていたんだ。「一体どうしたんだ。僕のロビーはどこへいったんだ?」って感じだったよ。

Q:この映画を楽しみに待っている日本のファンにメッセージを。

いつも皆さん本当にありがとう。皆さんがこの映画を楽しんでくれることを願っているよ。僕はとてもこの映画にエキサイトしている。アクション満載の感動的な映画で、すごく楽しんでもらえると思うよ。

【ジャスティン・チャットウィン】

■トム・クルーズの息子役

Q:トム・クルーズの息子になった感想はいかがですか?

すごく光栄でうれしく思っているよ。彼はインスピレーションを与えてくれるし、すごくたくさんのことを教えてくれる。ストーリーテリングにおいても、映画製作というビジネスにおいても、最高峰の人たちと仕事が出来て本当に光栄だよ。

Q:スピルバーグ監督は「この映画を見た後、僕のことをきらいにならないで」と言っていましたし、トム・クルーズは、「イスからひっくり返るくらいびっくりするだろう」と言っていました。あなたはこの映画をどう表現しますか?

この映画にE.T.は登場しないよ(笑)。怖い映画で、これまでスティーヴンがやったものとはまったく違うものだ。『未知との遭遇』じゃないし『ジョーズ』でもないし、『ジュラシック・パーク』でもない。初めて脚本を読んだ時、この映画がこれほど生々しく、怖いものになるとは考えられなかったよ。スティーヴンが頭の中にどういうものを思い描いているのかを想像するのは難しいからね。でも、とても怖くて素晴らしいストーリーにするために必要なすべての要素が揃っていると思ったよ。


クライマックスのひとつと言われるシーンの撮影中だっただけに、半ば興奮状態でインタビューに答えていたトム・クルーズ。役に入りきっているトムの姿は圧倒的な迫力に満ちていたが、今回の役作りは、実際に町に潜入しクレーンを動かす工事現場で働いて作り上げたものだという。6月の来日を取材陣に約束してくれたトムは、本作のPRとは別に「ケン(渡辺謙)とヒロ(真田広之)がもし東京にいるなら、一緒にカラオケに行きたいと思っているよ」とも。世界中が注目する一大イベントになるに違いない『宇宙戦争』一行の日本上陸が楽しみだ。

『宇宙戦争』は6月29日(水)より日比谷スカラ座ほか全国で公開。

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