『オペレッタ狸御殿』チャン・ツィイー独占インタビュー
取材・文・写真:FLiXムービーサイト
巨匠・鈴木清順監督によるオペレッタ映画『オペレッタ狸御殿』。従来のミュージカルを超越し、バレエ、オペラ、ロックンロールと新感覚の歌って、踊る映画だ。唐からやってきた狸姫ととがらさ城城主の世継ぎ・雨千代との恋を描いた本作で、狸姫を演じたのはアジアで最もホットな女優のチャン・ツィイー。作品PRのために来日したチャン・ツィイーにさまざまな話を聞いた。
■日本の着物大好き!
Q:ウォン・カーウァイ、チャン・イーモウ、ブレット・ラトナーなど名だたる監督とお仕事をされています。これらの監督と鈴木清順監督の共通点は何だと思いますか?
国も違うし、人もそれぞれよね。でも共通点をあげるなら、自分の作品を子供のように愛していて、そして育てようとしていることじゃないかしら。
Q:本作では美しい十二単や着物姿を披露しています。日本の伝統的な衣装を着てみていかがでしたか?
着物に包まれて、自分が人形みたいに感じたわ(笑)。日本の着物は大好き! 一枚一枚が芸術品ね。
■オダギリジョーとの会話
Q:がらさ城城主の世継ぎ・雨千代を演じたオダギリジョーさんとは巨大なかごの中にいるシーンがありました。撮影で一日中一緒にいたそうですが、おしゃべりはされましたか?
撮影から時間が経っているので、何を話したのかよく覚えていないけど、たわいのない話をしていたと思うわ。「楽なシーンだと思ったけど、そんなことなかった」というようなことを話したわね(笑)。
■一生忘れられないことがあった
Q:撮影を振り返って、印象的な出来事はありますか?
一生忘れられないことがあったわ! クランクアップの後、スタジオが突然真っ暗になったの。停電かと思った。でもやがて明るくなって、スタジオの上から看板が降りてきたの。そこには「チャン・ツィイー、お疲れ様」と中国語で書かれていたわ。赤い絨毯(じゅうたん)もひかれていて、みんなが花を渡してくれたの。とても感動的だった! 私の努力が認められた瞬間でもあり、すごくうれしかったわ。このことはずっと忘れないと思う。
Q:『オペレッタ狸御殿』で日本映画に出演し、これから公開予定の『SAYURI』では日本人の芸者役に挑戦しています。最近、日本と関わる仕事が続いていますが、日本や日本人女性にどんなイメージをお持ちですか。
『SAYURI』で演じたのは過去の日本人女性。だから現代のイメージとは少し違うかもしれないけれど、日本人の女性はとても女らしい! そして女性に必要とされる全ての美徳を兼ね備えていると思うわ。
■自信を持つこと
Q:ハードな生活をされているチャン・ツイィーさんはどうやって美しさを保たれているのでしょうか。
タバコもお酒も飲まない健康的な生活を送っているわ。
生活習慣ももちろん重要だけど、自信を持つことが大事ね。そして楽しく仕事をして生活するの。この2つが秘訣だと思うわ!
連日の取材で体調を崩しているにもかかわらず、インタビューに応じてくれたチャン・ツイィー。艶やかな黒髪、小さな顔、引き締まった体にピッタリのカットソーにジーンズという姿は、トップモデルにひけをとらないパーフェクトさ。アジアを代表する女優として、ますます輝き続ける彼女を応援したい。
『オペレッタ狸御殿』は5月28日より丸の内ピカデリー2ほかで公開。