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『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』蒼井優 単独インタビュー

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『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』蒼井優 単独インタビュー

取材・文:平野敦子

『リリイ・シュシュのすべて』や『花とアリス』などへの出演で注目を浴び、最近はテレビドラマ「タイガー&ドラゴン」でもハジケた演技を見せた蒼井優。今年は本作『星になった少年Shining Boy & Little Randy』の他にも『鉄人28号』や『ニライカナイからの手紙』『亀は意外と速く泳ぐ』など続々と出演作が封切られている。今後も『変身』や『呪戒』などの公開が控えるなど、今まさにノリにノッている彼女に、最新作に賭ける意気込みについて聞いてみた。

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柳楽くんはタイの人?

Q:この作品をどのような方に観てもらいたいですか?

"ゾウさんショー"というキャンペーンを全国でやっていたのですが、そのショーや試写を観に来てくださるのは親子連れの方が多かったですね。私としては1人でも多くの方に観ていただくとうれしいです。作品を観ていただくということも大切なのですが、この映画の収益の一部が"ちび象ランディ基金"として、スマトラ沖地震の被災地の子供たちの保護や教育支援の寄付にあてられるんです。だからより多くの人が観てくださるということは、より多くの人が救われるということなので、私としてはわりとその点を重要視しています。

Q:柳楽優弥さんとの共演はどうでしたか。

共演していたときもすごく魅力的な役者さんだなと感じていたんですが、試写で作品を観てさらに驚きました。もし私が彼のことを知らなかったら本当にタイ人だと思ったでしょうね。それぐらいなじんでいましたから。私が同じシーンに出演しているときは、一番近くにいて柳楽君のお芝居を見ていたはずなんですが、スクリーンに映し出される彼は現場で見ていたよりさらに魅力的になっていてびっくりしました。すごく映画に愛されている人なんだなと思いました。

Q:今回は柳楽さんの初恋の人という役ですが、そのことについての感想を聞かせてください。

私の配役が決まったのは遅かったので、柳楽君は誰が自分の相手役になるのか楽しみにしていたみたいです。それで私に決まってしまって申し訳なくて(笑)。

Q:柳楽さんは喜んでいましたか?

いやぁ、そうでもなかったみたいですよ(笑)。

武田鉄矢さんのシーン

Q:自分で観て一番笑えたシーン、泣けたシーンはどこですか?

笑ったのはチンパンジーのスマイルが、みんながテレビを観ている最中にイタズラしてケージに入っていた動物をこっそり全部外に出してしまうところですね。犬も猫もヤギもみんな勢ぞろいしちゃって。きっとスマイルは家族が象のランディの出演しているテレビに夢中になっているのが悔しかったんでしょうね。あとは武田鉄矢さんのシーンです。あれは本当におかしかったです。うーん、泣けたシーンは……。すごく号泣したというわけではないのですが、この作品って通い合わなかった心が通い合うという瞬間がいっぱい散りばめられていると思うんです。主人公の哲夢とお母さんやお父さんとの葛藤があったり、象使いになるためにタイに単身で渡り、象やタイ人とだんだんなじんでいったり。そのような状況の中で、すーっと心が通い合う瞬間というのに毎回ジーンとしていましたね。

わたしは不良品?

Q:蒼井さんは役に最初から入り込むタイプですか、それとも演じている内にノッてくるタイプですか?

作品によっても違うと思います。家で脚本を読んでそのキャラクターというのを理解していくという作業はするんですが、練習をするということがないので、現場に入って監督との話し合いで決めていきます。それぞれのシーンというのは現場の空気とか、相手の役者さんとの探り合いとかから生まれることが多いですね。実際現場に入るまでは毎回自分がどんなお芝居をするのかわからないんですよ。ただこういうお芝居をしたいという最初の理想と、自分の体を通したときにできる芝居の差があまりにも大きくて「私って本当に下手だな」とショックを受けるんですけど。私は自分のことを不良品だと思っているんですが、不良品ならではの「こんなもんできました」とか、「こんなんなりましたけど、どうでっしゃろ?」みたいな感じかなぁ……(笑)。それを最終的に監督に整えていただいて……ということが最近すごく楽しめるようになってきたと思います。

Q:将来目標にしている女優さんはいますか?

たくさんいます! 私が言うのもおこがましいのですが、今回共演させていただいた常盤貴子さんや倍賞美津子さんも本当に素晴らしい役者さんだと思うし、同世代では鈴木杏ちゃんとかもすごいなぁ……と感心します。本当にどの役者さんに対しても尊敬をしているので、私がそうなりたいと思うことすら申し訳ないというか。今『星になった少年』や『ニライカナイからの手紙』をやって、その他にも色々な役をやっていって、何十年後かにそれらが結び付くと最終的には何かの星座になっているといいなぁ……と思っているんです。それがどういう形になるのかはまだわからないんですが、自分でも楽しみにしながら、今は一つずつ星を作るために進んでいる最中です。

何をやっていても楽しい

Q:現場にいるのは楽しいですか?

じつは何やっていても楽しくて(笑)。1人で映画を観ているときも楽しいし、家族や友だちと遊んでいるときも楽しいし。

Q:よく劇場で映画を観るんですか?

はい。映画はなるべく劇場で観るようにしています。劇場でかからないような昔の作品はDVDやビデオになってしまうんですが。一応映画を作る側にいるのでなるべく劇場で観ようと思っています。

本気のとび蹴り

Q:最近観た映画について教えてください。

『ミリオンダラー・ベイビー』とか『マラソン』、それに『フライ,ダディ,フライ』を観ました。どれも素晴らしかったです。

Q:『フライ,ダディ,フライ』の岡田准一さんとはテレビドラマ「タイガー&ドラゴン」で共演されていましたね。あのとび蹴りは本気なのでしょうか。

わりと本気です(笑)。あ、でも蹴りに関してはだんだん慣れてくるとそんなには痛くないはず……!? 第1話のビンタとかは本当に入っていて、しばらく岡田さんと目を合わせられませんでしたから(笑)。

Q:では、最後にインターネットをよく利用するかどうか教えてください。

最近フル活用していますよ。かき氷屋さんの情報を集めたり、あとは料理のレシピとかネットで探してコピーして、買い物に行って自分で作って食べてます。


テレビに映画にと引っぱりだこで、今や押しも押されぬ期待の若手女優の座についた蒼井優。だがあくまでも謙虚で素直な彼女の口癖は「申し訳ない」だった。何よりも芝居を愛し、どのような役柄にも染まれる彼女の透明な存在感が、スクリーンではより一層輝いて見える。いつの日か彼女が言うように、女優として素晴らしい軌跡を残し、美しい"星座"に成長することを願わずにはいられない。

『星になった少年 Shining Boy & Little Randy』』は7月16日より全国東宝系にて公開中。

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