『劇場版 どうぶつの森』乙葉 単独インタビュー
家にいるのが好きで
仕事がなければずっと家にいます
取材・文:平野敦子 写真:亀岡周一
グラビアアイドルからキャリアをスタートし、歌手に女優に声優にとマルチに才能を発揮する乙葉。その癒し系のキャラクターが人気で、現在も東京電力や花王など、CMにも出演するなどその活躍は目覚ましい。そんな彼女が人気のゲームを映画化した『劇場版 どうぶつの森』に“ぺりこ”の声で特別出演した。彼女が演じたキャラクターへの熱い思いや、心温まるこの映画の魅力について語ってもらった。
声優はあこがれの職業
Q:この映画をご覧になっての感想を聞かせてください。
わたしは自然が豊かな長野で生まれたので、この『どうぶつの森』の世界のように自然を体験して育ちました。なので、幼少時代を思い出して、すごく懐かしい気分になりました。
Q:ペリカンのぺりこちゃん役ということですが、最初に声優の仕事の依頼を受けたときの感想を聞かせてください。
これまでにも何度か声優のお仕事をさせていただいているのですが、わたしにとって声優の仕事というのはあこがれの職業のひとつなので、とてもうれしかったです。
Q:今後も声優のお仕事をやっていきたいということでしょうか?
今は東京電力の“でんこちゃん”の声をやっているのですが、わたし自身そういうかわいいキャラクターが大好きなんです。声優としてまた違う自分になれるような気がするので、もっともっといろいろなキャラクターになってみたいですね。
Q:特にお気に入りのキャラクターはありますか?
ディズニーのキャラクターものなどたくさん集めているのですが、ほかにも猫のキャラクターものなどもありますし、けっこう動物もののキャラクターが好きですね。
ぺりこちゃんは親しみやすいキャラクター
Q:『劇場版 どうぶつの森』の映画の中でお気に入りのキャラクターはいますか?
やはり自分が演じたぺりこちゃんがすごくかわいらしくて(笑)。ぺりこちゃんはゲームの場合、すぐに登場するキャラクターなので親しみがわくと思います。
Q:ぺりこちゃんと乙葉さんの共通点はありますか?
ぺりこちゃんはとてもしっかり者なんですよ。そういうところはわたしとは似ていないかもしれないですね(笑)。逆にぺりこちゃんのお姉さんのぺりみがとても自分勝手なキャラクターなので、性格の違うぺりこちゃんとぺりみのコンビネーションがすごく面白いと思います。あとはパフスリーブ(ふくらんだ袖)が好きなところ! ぺりこちゃんはいつもかわいらしいパフスリーブのお洋服を着ているんです。今日はちょっと違うのですが(と自分の着ているワンピースをチェック)、わたしもパフスリーブが大好きで、お洋服もたくさん持っているので、ぺりこちゃんの衣装がうらやましかったです。
Q:楽しんでお仕事をされたようですが、苦労した点があったら教えてください。
普通の人間の声と違って動物の口に合わせて話すのが大変でした。ぺりこちゃんの場合はくちばしが大きいので、画面を見ていてもしゃべっているのかしゃべっていないのかよく分からないんですね。それを一生懸命見ながら声を吹き替えていく作業がちょっと大変でした。でもとても楽しくお仕事させていただきました。
Q:お気に入りのシーンはどこですか?
身だしなみを気にするぺりこちゃんが、常に洋服のリボンを直すしぐさがかわいかったです。彼女はとてもおシャレさんで、とても女の子らしいんだと感じました。
仕事のおかげで外出できる!?
Q:声優、歌手、女優といろいろなお仕事をされていますが、どれが一番大変ですか?
そうですね……(と真剣に考える様子で)、わたしは毎日いろいろ違うことをするのが好きなので、なかなかひとつのジャンルにしぼれないんです。一日一日違うことを考えられるというのがすごく楽しいので、大変だなと思うことはそんなにないです。
Q:家にずっといるということはあまりないのでしょうか?
ずっと家にいるのは苦痛ではないので、仕事がなければずっと家にいます(笑)。仕事をやっているおかげで外に出られるのかもしれませんね。
Q:ご自分も『どうぶつの森』に住んでみたいと思われますか?
ほのぼのした雰囲気の、イヤなことが何もない平和な世界に生きてみたいとはと思いますね。普段の生活で自分はそんなに危機を感じることはないのですが、今の日本もそうですし、世界も決して安全とは言えないので、やはり、ほのぼのと癒される世界のほうがいいな……と思います。
Q:では、最後にこの映画のアピールをお願いします。
たくさんの動物たちと自分が実際に触れ合っているような感覚になって、心身ともに癒される映画だと思うので、ぜひ家族全員で劇場に観にいらしてください!
外見も声もしぐさもとても女性らしくて愛くるしい乙葉。癒し系ののんびりとした人を想像していたのだが、今回その期待はいい方に裏切られた。確かにほんわりとした雰囲気の彼女は、周りにいる人を和ませてくれるが、その一方で、頭の回転も速く、とても勘のいい人なのだと感心させられた。自分の仕事にしっかりとしたプロ意識を持って臨んでいる姿勢も伝わってきて、声優としても、女優としても、歌手としても、もっともっと彼女のことを見ていたいと思わせる魅力が、彼女には備わっているのだろう。
『劇場版 どうぶつの森』は全国東宝系にて公開中。