『ビバリーヒルズ・チワワ』森三中・黒沢かずこ、村上知子、大島美幸 単独インタビュー
かわいいワンちゃんなので、うちらの声だと思わないで
取材・文:斉藤由紀子 写真:秋山泰彦
あの森三中が、ディズニー映画『ビバリーヒルズ・チワワ』の日本語吹き替えに初挑戦!ビバリーヒルズの大豪邸でセレブな生活を送っていたチワワのクロエが、旅先のメキシコで迷子になり、ノラ犬となって大冒険を繰り広げる。クロエと仲良しセレブ犬トリオの声を担当した森三中の黒沢かずこ、村上知子、大島美幸の3人が、映画の感想から私生活の爆笑エピソードまで、和気あいあいと語ってくれた。
作品を観てハラハラドキドキ!
Q:まずは、映画を観た感想からお願いします。
村上:たくさん出てくるワンちゃんがかわいくて個性的で、すごく面白かったです。最初は上品でゴージャスな生活をしていたセレブ犬のクロエが、未知の場所に放り出されてしまうんですよね。クロエがいろんなことにチャレンジさせられるのが楽しかったです。
黒沢:大きな犬と闘ったり、いろんな試練があったりするんですけど、小さなチワワなのに堂々としているんです。セレブ犬でもやるときはやるなって思いました。
大島:ハラハラドキドキしました。最初はソファーで横になって観ていたんですけど、気付いたら(身を乗りだして)こうやって観ていました。「お嬢さん、大丈夫!?」って感じで。
Q:誰もがあこがれるディズニー映画の吹き替えですが、実際にやってみていかがでしたか?
大島:人間と違ってワンちゃんの声なので、決まったルールがなくてとても楽しかったです。ワンちゃんがかわいいので、声もかわいくやらなきゃって思いました。映画を観てくださる方も、うちらの声だと思わないで楽しんでほしいです。
黒沢:犬たちの演技が上手で、表情がすごくいいんですよね。それを壊しちゃいけないと思って頑張りました。
村上:ワンちゃんに合った声をイメージしながらやったので、その声と皆さんが映画を観た印象と合っていたらいいと思います。
あこがれのセレブ犬生活
Q:皆さんが担当した役どころを教えてください。
大島:パグのセバスチャンという、現実的で冷静なワンちゃんをやらせていただきました。男の子なのか女の子なのかよくわからないんですけど、でもセレブです!
村上:わたしはビミニという小柄なヨークシャーテリアの女の子をやらせてもらいました。
黒沢:わたしはトイプードルのデルタをやらせていただいたんですけれど、セレブ犬の中でもさらにセレブな感じなんですよね。ちょっとお姉さん的なポジションなんで、声質も年上の女性をイメージしてやってみたら、みんなから怖いって言われました(笑)。
Q:高級エステやプールサイドでの日光浴など、映画の中のセレブ犬生活はどう思いましたか?
黒沢:やってみたいですよね! やれるもんなら。
村上:うらやましいよねー!
大島:いいですよね。わたしもそんな家に生まれたかったです。
黒沢:でも、わたしたちがこの体型で日光浴していたら、何かねぇ。あんまりねぇ。
大島:確かに、おデブなセレブってあんまりいないよね(笑)。
村上:みんなスリムできれいですよね。でも、本当にぜいたくなワンちゃんなんですよ。お犬様ですよ。あんなに犬のためにお金を使うなんて、本当にセレブですよね。
黒沢:こちらは、そんなワンちゃんにあこがれている人間です(笑)。
Q:セバスチャンは花びら入りのお風呂に入っていましたが、皆さんはそんな経験をしたことがありますか?
3人:ないですよー(絶叫)!
黒沢:お風呂に入るときは、使わなくなった塩を入れていますよ。あら塩ですけどね(笑)。
大島:せいぜいそれくらいですね。
本当にあった旅先でのハプニング
Q:主人公のクロエは、旅先で迷子になってしまいますが、皆さんも旅先でハプニングに巻き込まれたことはありますか?
大島:だんな(放送作家の鈴木おさむ)との京都旅行でタクシーに乗ったら、運転手さんから「あれ? 男同士で芸子遊びかい?」って言われたんです。だんなが「実は嫁なんですよ」って言ったら、「バカにすんじゃねぇ! ウソつくな!」って。運転手さんの中では男二人旅になっていましたね。ちょっと失礼だって思いましたけど(笑)。
黒沢:中国に行ったとき、車の中で寝ていてふと目覚めたら、車の横で走っている人がいるんですよ。「ここ、高速道路だよ!」って思って見たら、犯人みたいな人が逃げている最中で(爆笑)。犯人はいつの間にか捕まっていましたけど、本当に逃亡中の犯人だったんですよ。ビックリしました(笑)。
Q:クロエは、ボーイフレンドから熱烈な愛の詩を贈られます。皆さんが男性から贈られて感動した愛の言葉を教えてください。
村上:わたしはですね、だんなと結婚するときに「本当に僕でいいの?」と言われて、「いいよ、もちろん」って答えたんです。そしたら、「僕を選んでくれてありがとう」って。これはかなり胸に刺さりましたね。うれしかったです。
大島:だんなからミーたんって呼ばれているんです。で、先日彼から「ミーたんから産まれたい!」って言われました。何だかわからないんですけど、感動しました。
村上:あー、何か壮大だね! スケールがでかい(笑)! いろんな意味が込められているのかな? ちょっと面白い話みたいに聞こえるもんね(笑)。
大島:そう聞こえるかもしれませんけど、この感動は二人の間だけでわかること。「よし、産んでやろーじゃないか!」って感じです(笑)。で、黒沢さんは?
黒沢:この間、「黒沢といると落ち着くわー」って、光浦さん(光浦靖子)が言ってくれました。
一同:(大爆笑)
大島:光浦さん、ヒゲ生えているけど男性じゃないから(笑)。
黒沢:そうですね、最近、お互い男性ホルモンが出てきちゃって(笑)。
お笑いトリオ・森三中のルーツとは?
Q:最近、映画出演や声優でも注目を集めている3人ですが、その経験は本業のお笑いにも生かされているんですか?
大島:映画や声優をやらせていただくと緊張するんですけど、芸人の世界に戻るとリラックスできるんですよね。いい勉強になります。
村上:両方やり続けているからいいんですよね。ずっとバラエティーに出ていると「映画っていいな~」とあこがれたりするんですけど、映画をやっていると「やっぱ、うちらバラエティーが似合っているよ」って思えたり。どっちもあるから相乗効果になっている感じがしますね。
黒沢:わたしはミーハーなので、女優さんとか普段会えない方に会えるとテンションが上がり、うれしくなります(笑)。
Q:本作は、クロエがメキシコで自分のルーツを見つける旅でもありますが、森三中のルーツは何だと思いますか?
黒沢:中学生のころから何も変わっていないですよね。気持ちが大人に成り切れていないというところで。ずっと学生気分のまんまですね。よく周りの方々に「普通ですねー」って言われます(笑)。
大島:そうですね、テレビの影響力とかまったく考えないでやっています。だから、お尻とかも出しちゃいます(笑)。恥ずかしいこともやれちゃうんですよね。
村上:芸能人なんですけど一般代表、みたいな感じですね。
Q:最後にこれから映画を観る方にメッセージをお願いします。
村上:『ビバリーヒルズ・チワワ』は、犬の目線で描かれているんですけど、考え方がすごく人間っぽくて、共感できる部分もたくさんある映画です。
大島:楽しく笑って、ハッピーになれます!
黒沢:思いやりとか、仲間の大切さとか、いろんなことを感じられる作品です。皆さん、ぜひ観てくださいね!
大爆笑の連続だった森三中のインタビュー。学生時代からの仲間という3人と話していると、周りの人たちまで学生気分に戻り、クラスの人気者と一緒にいるような気分になってしまう。終始面白話で笑わせてくれた黒沢のサービス精神と、おのろけ話を披露したときの村上と大島の幸せそうな表情が印象的だった。映画に合わせてセレブな衣装でキメてくれた3人が、個性的な日本語吹き替えで楽しませてくれる『ビバリーヒルズ・チワワ』。セレブ犬トリオの優雅でゴージャスな暮らしぶりも見逃せない。
『ビバリーヒルズ・チワワ』は5月1日より全国公開