『ワイルド・スピード MAX』ヴィン・ディーゼル&ポール・ウォーカー 単独インタビュー
おれたちは昔のまんま、タフなガキのまんまだよ
取材・文:シネマトゥデイ 写真:吉岡希鼓斗
ストリートレースをテーマにした映画『ワイルド・スピード』シリーズが、オリジナルキャストを従えて再びスクリーンに帰ってきた。シリーズ史上最高の迫力ある映像、そしてドライビングテクニックもさらにヒートアップしている本作。ヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカーのコンビも復活し、相変わらず熱い男の色気をスクリーンに漂わせている。そんな二人が、映画やカーアクション満載の撮影について語ってくれた。
9年前のまま最高にタフでガキな二人
Q:久しぶりの共演はいかがでしたか?
ポール:すごく楽しかった。ヴィンだけじゃなく、ジョーダナ(・ブリュースター)にミシェル(・ロドリゲス)と、本当にオリジナルのキャストが勢ぞろいしたからね。まるで同窓会みたいな気分だったよ。
ヴィン:おれはやっぱり、大好きなポールと再び共演できたことが何よりもうれしかった。あのころから、みんなちっとも変わっていなかったのもうれしかった!
Q:皆さん変わっていなかったんですか?
ポール:全然!(笑)。おれは今回ひたすら走るシーンが多かったけど、体力的にもまだまだ変わってなかったよ(笑)。
ヴィン:ポールはまだまだタフガイさ(笑)。それに、おれたちは相変わらず子どもなんだよ。9年前は本物のガキだったけどさ。今は、大きくなったガキ(笑)。結局ガキのまんまでそれが最高なんだ。
清楚(せいそ)と悪魔、どちらが好みのタイプ?
Q:お二人がスクリーンに戻ってきてとてもうれしいです! ヴィンはミシェル、ポールはジョーダナとロマンスのお相手も復活でしたが、恋心もすぐに戻りましたか?
ポール:もちろんだよ! ジョーダナは、今はもう結婚しているけど(笑)。奥さんになっても相変わらずすごくかわいいし、かわいい女の子には弱いからね。恋心はすぐに復活したよ。久しぶりにキスができて光栄だった(笑)!
ヴィン:おれもポールと同意見! ミシェルも前よりずっと大人になって美しくなっていたからね。それに彼女は本当に素晴らしい女優だから、また共演できてすごくうれしかったよ。
Q:ジョーダナが演じるミアと、ミシェル演じるレティは対照的な女性でした。お二人はどちらが好みですか?
ポール:二人ともすてきだけど、ちょうど半分くらいがいいかな(笑)。ミアの優しい性格もいいけど、レティのタフで激しい性格も好きだからね。だからちょうど二人を足して2で割った感じの女性がいい!
ヴィン:おれは妹に恋する気持ちにはなれないから、レティだな(笑)。バッドガールは大好きだよ!
Q:ジャパンプレミアでは、吹き替え版に出演している藤井リナさんが登場していましたね。熱烈にアピールするヴィンと、クールなポールとがとても対照的だったんですが……。
ポール:おれはカリフォルニア男で、ヴィンはニューヨーカーだから、ヴィンとおれは女の子へのアピールのし方もまるで違うんだよ! おれがクールに見えた? ヴィンがあまりにも熱烈で彼女が困っていたように見えたから、「気の毒に……」って顔をしていただけだよ(笑)。
ヴィン:ははは(笑)。美しい女性には弱いんだ。カワイイネ~(日本語で絶叫)。
車大好き! 中でも一番のお気に入りは?
Q:今回もかっこいい車がたくさん登場していましたが、お気に入りの車は?
ポール:おれは何といってもスカイラインR34 GT-Rだね。実は今回映画で使用したGT-Rは2台持っているんだよ!
Q:2台も!? いったい全部で車を何台持っているんですか?
ポール:今は全部で16台持っているよ。自分でもレースに出たりしているからね。GT-Rはとにかく大好き! マッスルカーもいいけど、やっぱりGT-Rが一番だよ!
Q:ヴィンはいかがでしたか? どの車が一番お気に入りですか?
ヴィン:おれは自分が乗っている車が一番気に入っているよ! 自分が乗っていたチャージャーを撮影の後にプレゼントしてもらったんだ。でもその車は、1歳になる娘にプレゼントしたよ。
車にまつわるヤンチャなエピソードを披露
Q:今回もいろんなドライビングテクニックが登場しました。お二人は、車にまつわる思い出などありますか?
ポール:おれのおじいちゃんはプロのレーサーだったから、小さいころからその影響でレースカーに乗っていたんだ。子ども用のゴーカートみたいなのでよく遊んでたんだけど、ある日スピードを出し過ぎて壁に激突しちゃってさ。あのとき、シートベルトをしてなかったら、いまこの場にはいなかったんじゃないかな(笑)。子どものころからスピードフリークだったんだ(笑)。
ヴィン:おれは撮影中の思い出なんだけど。アメリカで撮影中に、マスコミを集めて記者会見を開いたんだ。屋上に撮影で使う車を並べていたんだけど、たまたま鍵を刺したまんまでさ。ポールと二人で、好き放題乗り回して大変だったよ(笑)!
Q:最後に、お二人が一番印象に残っているシーンを教えてください。
ポール:おれはやっぱり、久しぶりにドミニクと再会するシーンかな。昔と同じようにドミニクが、マッスルカーに乗って登場するんだけど、そのシーンはおれ自身もかっこいい! って思ったから。きっと観客のみんなも気に入ってくれると思うよ。
ヴィン:おれは今、ドミニカ共和国で映画を作るという基金を立てたばっかりなんだ。そのつながりで、今回はドミニカ共和国でいくつかロケを行うことができた。ハリウッド映画の撮影がドミニカ共和国で行われたのは、この作品が初めてのことで、おれはそれをすごく誇りに思っているんだ。中でも、冒頭のシーンは、とにかくかっこいいから楽しんでね!
テンションMAXで、みそ汁を飲みながら日本とアメリカのすしの違いについて熱く語り、「アリガト~!」と叫びまくるヴィンは、たしかに大きい子どもそのもの。そんなヴィンとは対照的に落ち着いた語り口のポールは、撮影中もヴィンが騒ぎまくって、ポールが「落ち着け~」と言う場面が多かったと笑いながら話してくれた。対照的な二人だが、本作に懸けた情熱は、同じくらい熱かった。映画の中の二人が車への愛情でつながっているように、映画で結ばれた二人の友情は本物だ。映画『ワイルド・スピードMAX』で、二人の熱い姿に酔いしれてほしい。
映画『ワイルド・スピード MAX』はTOHOシネマズ日劇ほかにて全国公開中