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『約束のネバーランド』浜辺美波 単独インタビュー

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『約束のネバーランド』浜辺美波 単独インタビュー

今までとは全く違う役

取材・文:磯部正和 写真:高野広美

週刊少年ジャンプで連載された人気コミックを実写映画化した『約束のネバーランド』。自然が美しい児童養護施設(ハウス)で暮らす子供たちが、外の世界に住む鬼の食料となるために育てられているということを知り、決死の脱出劇を繰り広げる姿を描いた脱獄ファンタジーだ。そんな本作で、ハウスのリーダー的な存在である主人公・エマを演じているのが、今年20歳を迎えた浜辺美波。自身も原作が大好きで、夢中になって読んでいたという浜辺が、オファーを受けたときの心境や、年下が多かった撮影現場での立ち振る舞いなどを語った。

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「約束のネバ―ランド」を実写化できるという驚き

浜辺美波

Q:映画のお話がある前から、原作コミックのファンだったとお聞きしました。

最初表紙を目にしたとき、絵がすごく可愛らしかったので読んでみたいと思いました。ページを進めていくと、結構ダークな内容で、描写もグロテスク。そのギャップに引き込まれました。希望が見えない状況下で、一筋の光を頼りに脱出していこうというところにも惹かれました。

Q:大好きなコミックの実写化、しかも主人公を演じるというのは、どんな心境なのでしょうか?

壮大な世界観のコミックで、どうやって実写として描くのだろうというシーンも多く「これを実写化できるんだ」という驚きが強かったです。さらに、エマという女の子は元気でスポーツが得意な女の子。今までわたしが演じたキャラクターとは全く違ったので、自分にエマのオファーが来たということにも驚きました。

Q:不安はありませんでしたか?

とても難しい役で、わたしに演じきれるのかなという不安はもちろんありました。でも大好きな原作の実写化だったので、自分が自信を持って満足いくまで演じる方が後悔しないと思ったので、覚悟を持って臨みました。

走り込みやジムで身体づくり

浜辺美波

Q:エマは元気でスポーツが得意な女の子と話していましたが、どんなアプローチ方法を?

撮影当時、わたし自身は18歳でしたが、エマは15歳の設定。今は自然と「今日は1日にこれだけの仕事があるから、少しペース配分を考えよう」という発想になっているのですが、子供の頃は、そのときを全力で駆け抜けて、ヘトヘトになるまで体力を消耗していたと思うんです。なので撮影のときは、みんなと同じぐらい食べて、みんな以上に動いて過ごしていました。

Q:確かに劇中のエマは、躍動感いっぱいでたくましく感じました。

顔つきもそうですが、体格や足の筋肉のつき方など、自分で観てもたくましいなと思います。あの年齢独特の頬の張りも表現できているのかなと感じています。

Q:身体づくりという役へのアプローチ方法は初めてですか?

なんとなく食欲がなくて、結果的に体重が落ちて役に馴染んだという経験はありましたが、今回のように本格的に走り込んだり、ジムに通ったりして意識したのは初めてかもしれません。

Q:アクションシーンも多くありましたが、大変だったことは?

劇中、木に登るシーンが何度かありましたが、実際に現場に入らないと、どんな木なのかわからなかったので、事前に練習できなかったのは難しかったです。あとは、撮影地がかなり標高の高い山だったので、空気の薄さと寒暖差が身体にはこたえました。でもそのぶん、体力はついたと思います(笑)。

憧れの女優・北川景子との共演

浜辺美波

Q:レイ役の城桧吏さん、ノーマン役の板垣李光人さんとエマは同い年という設定でしたが、実際は浜辺さんが一番お姉さんでしたね。

これまでの現場では、年上の俳優さんとご一緒させていただくことが多く、そのときは、自分が目線を上げてお芝居することがほとんどでした。でも今回、板垣くんは2歳違い、城くんに関してはかなり年下で、どう目線を合わせようかと考えたのですが、一つ決めていたのは、絶対に自分の目線は下げないようにしようということでした。

Q:城さんと板垣さんはしっかり目線を上げてきてくれましたか?

そうですね。リハーサルでお芝居をしていくなかで、2人とも同じ目線に合わせてくれました。映画のなかでは、そんなノーマンとエマとレイになっていると思います。

Q:憧れの女優と話していたママ(イザベラ)役の北川景子さん。これまでも共演はありましたが、ここまで正面から向き合っての芝居は初めてでしたね。

序盤はママとして心から信頼している関係だったのですが、ラストシーン近くの本音でぶつかり合う場面は、非常に印象深かったです。ずっと憧れていた女優さんだったので、きっと心が動かされるんだろうなと覚悟はしていたのですが、自分が想定していた以上に北川さんの瞳にグラグラ揺さぶられてしまい、想像以上の衝撃でした。台本にはないのですが、思わず涙があふれてきてしまったぐらいです。

年相応の役をしっかり演じられるように!

浜辺美波

Q:改めて少年コミックの壮大な世界に身をゆだねてみて、どんなことを感じましたか?

撮影中は「大丈夫かな。乗り越えられるかな」という気持ちがあったので、クランクアップしたあとの達成感は大きかったです。ほかの作品では味わったことのない安堵感がわいてきました。

Q:8月には20歳を迎えましたね。

ふんわりと年を重ねてきたので、20歳になってガラリと変わったなと感じることはなかったのですが、まさか20歳を超えて公開される作品が15歳の設定というのは、衝撃を覚えていますし、みなさんにも驚きを与えられたら嬉しいですね(笑)。

Q:20歳になり改めて目標を立てたりはしましたか?

わたしは年相応の役をしっかりと演じられるようになりたいというのが目標です。どんな年齢でもしっかり演じられるような人間力をつけていきたいです。


浜辺美波

清楚なビジュアルを活かした正統派美少女はもちろんだが、賭け狂いや、変顔連発の女の子、売れないコミカルなアイドルなど、浜辺美波は10代にして、横に幅広い役柄を演じてきた。そして20歳を迎えたときオンエアされていたドラマ「私たちはどうかしている」では非常に艶っぽい役柄に挑み、さらに本作では15歳の溌剌とした少女にふんするなど、縦にも表現力を伸ばしている。インタビュー中「いつまでも学生役のまま止まっているわけにはいかない」と強い視線で語る姿に、さらなる新しい浜辺が見られることを確信した。

映画『約束のネバーランド』は12月18日より全国公開

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