学校の卒業制作?
第17回東京国際映画祭
28日、コンペ作品『ミラージュ』のティーチ・インが行われ、ズベトザル・リストフスキ監督と、主演のマルコ・コヴァチェヴィッチが観客とのティーチ・インを行った。監督は現在も映画学校の学生でもあり、本作は卒業制作の一環だという。
作品は、ここ15年のマセドニアを舞台に、暴力が横行し、腐敗と絶望がまん延する中で民主主義に移行して行く社会情勢を反映した衝撃作だ。衝撃のラストに至るまで、圧倒的な存在感を放ちながら演じきったのは、映画初出演のマルコ・コヴァチェヴィッチくん14歳。来日してディズニーランドへ行くのが楽しみというマルコ君は、観客の前で頬を赤らめながら「将来俳優になりたいですか?」と質問されると「イエス!」と即答。会場内からは彼の前途を祝福するかのように拍手が起こり、その素朴な立ち振る舞いは観客の心をすっかりつかんだようだった