S・リー「ハリウッドは色盲になったわけじゃない」
第74回アカデミー賞授賞式では、デンゼル・ワシントンが主演男優賞を、ハル・ベリーが主演女優賞をそれぞれ獲得した。特にベリーが黒人として主演女優賞を史上初めて勝ち取り注目を集めたが、スパイク・リーは、トレド大学での講演で「これでハリウッドが色盲になって、皮膚の色による差別がなくなったとは思わない」と、人種差別への警戒心をあらわにした。彼によれば、映画産業で中心になる監督やスタジオ幹部に、もっと黒人が増えなければ状況が大きく変わったとはいえない。「シドニー・ポワチエが初めて主演男優賞をとったときにも、やはり差別がなくなったと人々が喜んだけれど、それから今年まで、40年も経っているんだ」。