M・ケイン、新作公開へ
マイケル・ケインの新作『ザ・クワイエット・アメリカン』(原題)が、1年越しのロンドン・プレミアを迎えた。ニューヨークのテロ事件と同じ時期に完成した本作は、アメリカのベトナム戦争介入を描いた内容が愛国心を殺ぐ、という理由で公開が危ぶまれていた。ケインは「オスカー候補になってもおかしくない作品だ。私ももう70歳。チャンスは多くない」とプロデューサーに掛け合い、何とか公開にこぎつけた。この作品でケインを「アンチ・アメリカ」と呼ぶ声も上がったが、ケインは「これは反米ではなく、反CIAの映画。ベトナム戦争が終わった時、誰もが同じことを感じたはずだ」と語っている。