山田洋次監督、“寅さん”命日に贈る言葉
8月4日東京国際フォーラムにて『たそがれ清兵衛』から2年、山田洋次監督最新作『隠し剣 鬼の爪』の完成披露記者会見と試写会が、邦画としては過去最大の規模で開かれた。レッドカーペットには監督をはじめ、主演の永瀬正敏、松たか子ほか出演者ら総勢11人が集結。上映前にはこの日のために冨田勲氏が作曲した「隠し剣序曲」がフルオーケストラで演奏された。
山田組初参加となる松たか子は「旦那はんがリラックスできる家庭の雰囲気が出るよう演技しました」と大勢の報道陣を前に緊張した面持ちだった。愛に生きる侍を演じた永瀬正敏は「松さんが演じた“きえ”は純粋無垢だけど、強い面も持ち合わせた女性。だれでも惚れちゃいますよ」と役柄での夫婦円満ぶりを披露。
また、この日は「男はつらいよ」シリーズの渥美清さんの命日にあたる。あえてこの日を完成披露に選んだ監督は「彼は本当に映画が好きで、一流の批評家でもあった」と思い出を語った。さらに「いつも渥美さんに褒められる映画を作りたいと思っている」と天国にいる“寅さん”に向けてメッセージを贈った。
『隠し剣 鬼の爪』は幕末を舞台に友情と復讐を描いたラブロマンス。10月30日より全国で公開される。