自衛隊vs.『エピソード3』&『ミッション・インポッシブル3』
2005年夏休み映画の目玉作品として、福井晴敏の大ベストセラー「亡国のイージス」が映画化されることが決定し、都内のホテルで製作発表会見が開かれた。
この時期に公開される映画といえば、ジョージ・ルーカス監督の『エピソード3』、トム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル3』。この超大作にあえてぶつける自信作だ。
同作は今まで何度も映画化がささやかれたが、あまりにスケールが大きいため映像化は不可能とされていた。しかし今回、防衛庁、海上自衛隊、航空自衛隊の全面的協力を得ることができ、ダイナミックな映像が約束されることになった。
「すべて本物を目指す!」をモットーに、阪本順治監督の元に集結したのは、真田広之、寺尾聰、佐藤浩一、中井貴一ら日本を代表とする俳優たち。主演の真田は現在、横須賀で停泊中のイージス艦を視察し「船の特質を生かしたアクションを見せたい。濡れねずみになってがんばります」と頼もしい一言。一方、中井は謎の人物溝口哲也、別名ヨンファを演じることについて「素敵なヨン様を演じます!」と女性層にアピールし、会場の笑いを誘った。
ハリウッドや韓国映画に押され気味の日本映画であるが、第二次世界大戦などをテーマにした映画ではなく、現代の日本を舞台にした作品で世界に挑む。配給元はすでに世界公開を視野に入れたセールスを展開中だ。
『亡国のイージス』は2005年夏休み、丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて公開。