ジャン=ピエール・ジュネ監督の新作、フランス映画と見なされず
『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督が、新作『ア・ベリー・ロング・エンゲージメント』(原題)をめぐり大きな問題を抱えている。本作は、オドレイ・トトゥを主演にフランスで撮影されたフランスの物語だが、パリの法廷はこの作品について、カンヌを含むフランスの映画祭に出品されるには余りにもアメリカ的と結論。アメリカのワーナー・スタジオが参加していることに対し、「この映画はワーナー・フランスだけに利益を挙げるものとして作られた」とされた。ジュネ監督は「製作者たちは新しいスタジオと利益を共有したくないだけ。偽善的な経済競争だ」と語る。また、オリヴァー・ストーン監督の『アレキサンダー』がフランス政府の援助金を得ていることを指摘し、「ストーンの母親はフランス人で、ポスト・プロダクションをパリで行ったから『アレキサンダー』は問題なくて、僕の映画がフランス映画じゃないなんてどうかしてる」と怒りを露わにしている。