深津絵里、はじめての子持ち主婦役に自然体で
17日、芥川賞作家・小川洋子原作の同名小説を『雨あがる』の小泉堯史監督が映画化した『博士の愛した数式』の完成披露記者会見が行われた。
80分しか記憶がもたない天才数学者役を寺尾聰が演じ、彼を支えるシングルマザーの家政婦役を深津絵里が好演。演技派の2人の掛け合いは、物語にリアリティを加えていた。
深津は子持ちの主婦役は今回が初めての挑戦で「子どものいる役ははじめてなので、どうしたら主婦っぽく見えるんだろうと、考えていたらほかに気がまわらなくなり、小泉監督に『何もしないでいい』とアドバイスを受けました」と最初は役づくりにとまどいがあったことを明かした。結局は「息子が楽しい気持ちでいてほしい」と思うことにすると自然に役に入っていけたと明るい表情で語った。
また、舞台あいさつの後、吉岡秀隆が舞台を降りたあとに観客にのほうに再び振り返り深々とおじぎをしたり、試写会終了後、寺尾聰と小泉堯史監督が劇場の外のロビーで観客にあいさつをするなど、監督や出演者のこの作品に対する熱い思いが伝わってきた。
『博士の愛した数式』は2006年正月第2弾全国松竹系にて公開。