ヴェネチアとローマで映画祭競争?
今年で63回を迎えるヴェネチア国際映画祭に、思わぬ競争相手が現れた。ヴェネチア国際映画祭は8月30日から9月9日までの期間で開催中だが、映画祭終了後の10月中旬、同じイタリアのローマでローマ国際映画祭が開催される。ふたつの映画祭の開催日時があまりにも近いことから、イタリアの批評家の間では、上映作品や招待するスターについて競争になるのでは、というコメントも出ている。ローマ国際映画祭の発足を促したローマ市長、ウォルター・ヴェットローニ氏は、ローマの映画祭では審査委員が一般の映画ファンであり、よりオープンで民主的である、とコメントし、「ヴェネチアとは違ったイベント」と主張している。本年度のヴェネチア国際映画祭では、ブライアン・デ・パルマ監督の『ブラック・ダリア』やダーレン・アロノフスキー監督の『ザ・ファウンテン』(原題)などが上映される予定。一方ローマ国際映画祭の上映ラインナップはまだ発表されていない。