衝撃の新作でキーパーソン!『シックス・センス』のシャマランに電話で直撃インタビュー!
9月30日から公開される『レディ・イン・ザ・ウォーター』で、監督M・ナイト・シャマランは、これまでのシャマラン・カラーを一新した、まったく新しい映像世界を天才的に描き出し、全米の批評家たちを驚かせた。現在、フィラデルフィアの自宅で次回作を執筆しているシャマラン監督が、電話インタビューに応えてくれた。
「『レディ・イン・ザ・ウォーター』の原案は、毎晩娘たちに聞かせていたベッド・タイムストーリーから生まれたんだ」2人の娘たちに夜ごと聞かせていた、家のプールに住んでいる妖精の物語。話していくうち、父親であるシャマラン監督自身の中で膨らんでいったストーリーが現実に映画となった。もちろん2人の娘たちは、自分たちのお気に入りのおはなしが映画になると聞いて大喜びだったという。
「初めて、作品を見せるときに緊張してしまったよ。自分の娘たちという世界で1番厳しい批評家の意見を聞かなければならなかったのだからね(笑)。でも、うれしいことに娘たちはこの作品をとても気に入ってくれたんだ。もう5,6回は観ているんじゃないかな」
ハリウッドに移住する監督が多いなか、自宅のあるフィラデルフィアで撮影し、編集スタジオも家に作っているほど、家族といる時間を1番大切にしているというシャマラン監督。実は、去年プライベートで日本を家族とともに訪れたそうだ。「東京には行けなかったんだけど、京都に1週間ほど滞在したよ。娘たちも、本当に大喜びだった。年末に訪れて、なんと除夜の鐘までついたんだよ!」日本人ですら経験するチャンスが少ない“除夜の鐘”までも鳴らしたという親日派であり、日本映画では宮崎駿監督の大ファンという監督のお気に入りは、『千と千尋の神隠し』。2人の娘も宮崎監督の作品が大好きで、本作の撮影中もずっとトレイラーに置いて観ていたそうだ。
また、これまで自身の作品にちょこちょこと顔を出していたシャマラン監督は、本作で重要な役を演じついに本格的な俳優デビューを果たした。監督とし見た、俳優M・ナイト・シャマランの演技について聞いてみると、その評価は「B!」。「自分で演じていたときは、かなりうまくやってる気持ちになっていたのだけど、いざ観てみると……。思ってたよりだめだったなあ」と恥ずかしそうに話していた。
シャマラン監督をはじめ、ケンカばかりしている韓国人の母娘、スパニッシュの大家族など、本作に出てくる登場人物たちは実に国際色豊か。「自分でも楽しんで、キャラクターを作っていった」という監督によると、近所の女性であったり、通っているジムにいる男性客であったりと、モデルはいたるところにいたそうだ。「あれだけ国際色豊かなのに、日本人のキャストはいなかったですね」と突っ込まれると、「実はちょうど、脚本を書いているところだから、次回は必ず日本人をいれなきゃね!」と約束してくれた。そんな優しい監督だが、映画の中で唯一悲劇的な結末を迎えてしまう映画評論家役に対しては、ある特定の人たちから激しいブーイングを受けたそう。「いろんな批評家から、めちゃくちゃ文句を言われちゃったよ。でも、映画の中でくらいなにをしたっていいよね(笑)」
日本の観客の反応も、とても楽しみにしていると言うシャマラン監督は、「この映画は、シャマラン家のベッドタイム・ストーリーから生まれたお話です。少しだけ怖くて、とても優しく、そして今までとは違った私の映画だと思います。とてもすてきなマジックが、この映画にはあるんです。映画にある“希望”を感じ取って、そして心から楽しんでください!」とメッセージを送った。
最後に、現在最新作を執筆中という監督が、少しだけ秘密を教えてくれた。
「1960年代から、70年代に多く作られた『ボディ・スナッチャー』のようなパラノイア・ムービーを作っているんだ。ビッグ・スターとのビッグ・ムービーになる予定だからお楽しみに!」
監督業、俳優業に加えて、父親業もしっかり頑張るM・ナイト・シャマラン監督の優しい人となりが見えたインタビューだった。
『レディ・イン・ザ・ウォーター』は、9月30日より、サロンパス ルーブル丸の内ほかにて公開
『レディ・イン・ザ・ウォーター』オフィシャルサイト wwws.warnerbros.co.jp