ヒット作『ボラト』(原題)に降りかかる災難
アメリカで公開され思わぬヒットを巻き起こしたコメディ『ボラト』(原題)だが、この映画のプロデューサーに次々と災難が降りかかっている。サシャ・バロン・コーエンの演じるカザフスタン人リポーター、ボラトに対し、多くの笑いと怒りが巻き起こるなか、ついに裁判沙汰が起こった。訴えを起こしたのは、本作に出演しているサウス・カロライナ州の大学生2人で、騙されて出演した、と語っている。この大学生たちは、本作はヨーロッパだけで上映されると言われ、酒でほろ酔いになった状態で出演の契約書にサインをしたそう。ボラトと一緒に酒を飲み、差別的発言をしているシーンが長く使用されたとして、名誉毀損を主張している。さらに、「自分はボラトのモデルだ」と主張するトルコ人男性が出現。1999年に自らを撮影したコミカルな写真をインターネットに掲載したが、そのイメージをコーエンが盗んだ、と語り、法的手段に訴える構え。またロシアでは、あまりにも奔放なボラトの人物像が災いして、上映が禁止されてしまった。