アードマン・スタジオ、ドリームワークスと決別
『ウォレスとグルミット』シリーズで知られるイギリスのアニメーション・スタジオ、アードマンが、ハリウッドの大手スタジオ、ドリームワークスとの提携を打ち切られることになった。アードマン・スタジオは、新作『フラッシュド・アウェイ』(原題)の興業が失敗に終わり、ドリームワークスに大きな損失をもたらしたことが理由のよう。2005年のアカデミー賞では長編アニメーション賞を受賞した『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』も、興業成績は思いのほか伸びなかったことも理由のひとつとされている。アードマン・スタジオのスポークスマンはこの決別について、両者に敵意があるものではない、と主張。コンピューター・アニメを主流とするドリームワークスに対し、クレイ・アニメの伝統を守りたいアードマン側の意識の違いもあるようで、「我々は非常に『英国的な』会社であり、アメリカでの仕事は大変なものだと良くわかっていた。国際的な市場は大切だが、我々の強みは英国的なユーモアのセンスであり、それを守っていきたい」と語っている。一方ドリームワークスのプロデューサー、ジェフリー・カッツェンバーグ氏は「私は常にアードマンの作品のファンであり、その作品を賞賛しているが、求めるものの違いが出てきた以上、お互いにサポートしあうことはできない」と語っている。