世界で最先端の映像工房ILMのすごい内部に潜入!
世界で最先端映像を作り出す、視覚効果の工房ILMが、この夏、公開されるSF大作『トランスフォーマー』のPRも兼ねてマスコミに内部を公開した。
ILMと言えば、1975年にジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』の特殊効果を製作するために設立。『スター・ウォーズ』シリーズはもちろん、『ハリー・ポッター』『ジュラシック・パーク』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど、数々の大ヒット映画の視覚効果を手がけている。
サンフランシスコの郊外にある森林公園のような広大な敷地。そこはもともとは病院だったそうだ。ここに4棟の建物があり、映画会社のルーカス・フィルムとゲーム会社のルーカス・アーツと一緒にILMも入っている。
ILMの建物を取材して一番驚いたことは、環境と人にやさしい「癒し系」の部分と最先端のハイテク部分の超極端が共存していること。
癒し系といえば、ILMの会社自体がそうだ。木漏れ日が窓から入る廊下。映画で使用された小道具やキャラクターが展示されるロビー。また、スタッフのために、敷地内に用意された保育園やスポーツジム。また、どんなに忙しくなっても、スタッフには徹夜をさせず、人員を増やす体制になっていることころもそう。
逆に、ハイテクの部分は、すぐには分からない。でも、建物の床をはがせば、床下は46センチ開いていて、その隙間にたくさんのコンピュータのケーブルなどが見えないように通っている。
一番驚くのは、ILMの心臓部、メイン・コンピューター・ルームだ。そこはまるでSF映画『2001年宇宙の旅』のよう。黒い冷蔵庫のようなコンピュータが何列も何列も並び、ブイーンと静かな音を立てている。ここでは、膨大なアメリカの国会図書館の情報を、たったの8時間でダウンロードできるそうだ。さすがに映像の最先端をいく会社だけある。
そんなILMの最新技術を駆使して作られた「トランスフォーマー」の最新映像は、目を見張るものがあった。なかでも今回、もっとも驚いた映像は、トラックなどの金属体が巨大なロボットに変身していく、その過程の部分。今まで“変身”を描いた映画はたくさんあったが、今回の映像のリアリティは、それらとは次元が違う。その変身のCGの担当者は実は山口圭二さんという日本人なのだ。山口さんは、変身の映像をいかにリアルに見せるかのチャレンジについてをアツく語ってくれた。技術的なことは分からないながらも、その熱意は十分伝わってきた。
その成果は8月4日(土)から公開される「トランスフォーマー」でチェックできる。ILMの最新技術とマイケル・ベイ監督のコラボレーションが作り上げた、誰も今まで体験したことがない、リアルでスケール感のある最先端の映像をぜひ体感して欲しい!(記者:シネマトゥデイ・こはたあつこ)
『トランスフォーマー』は8月4日(土)より日劇1ほか全国公開
オフィシャルサイト
transformers-movie.jp