本物のオペラが映画館で観られるの? 監督が自信満々でアピール
14日、一生に一度は見ておきたいモーツァルト晩年の最高傑作「魔笛」。英国演劇界・映画界を代表する名優のケネス・ブラナーが同作を映画化し、プロモーションのために来日した。1998年の『相続人』以来9年ぶりに来日したブラナーは、記者会見で美声を披露しつつ、作品の魅力を存分に語った。
シェイクスピア作品を次々と映画化してきたケネス・ブラナー監督は、舞台を古代エジプトから第1次世界大戦のヨーロッパへ移した英語脚本という新しい解釈を試みた。「わたしはオペラファンでない。だからこそ、大衆に向けて扉を開くアプローチができたと思う」と自信満々。脚本の完成には、3年半の月日をかけ「『アラビアのロレンス』のような、アドベンチャー要素持つ壮大なラブストーリーを目指した」という。さらに、世界最高峰のオペラ歌手をキャスティングし、本物のオペラさながらの出来栄えだ。つまり、映画のチケット代でオペラを観たような気分を味わえるというお得な映画に仕上がっているようだ。
序曲からフィナーレまで『魔笛』の全22曲のナンバーを楽しめる作品について、「オペラを敬遠しているのであれば、リスクを犯しても本作を観てください」と価値ある作品であることをPRした。さらに、“コロラトゥーラ”と呼ばれる笛に似た音色を声色で表現する、オペラの歌唱法の1つをおよそ12秒間にわたり披露し、取材陣をうっとりさせた。
『魔笛』は7月より日比谷シャンテシネほかにて公開。
『魔笛』オフィシャルサイト mateki.jp