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イケメン監督フランソワ・オゾンが、過去の失敗作をぶっちゃけ告白!

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フランスを代表するイケメン監督です!
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 近年、『8人の女たち』『スイミング・プール』といった女性映画で国際的な評価を得ているフランス映画界の若き俊英、フランソワ・オゾン監督が、約3年ぶりに来日。最新作『エンジェル』について、自らのキャリアを振り返りながら語ってくれた。

 イギリスの女流作家エリザベス・テイラーの埋もれた名著を映画化した『エンジェル』は、オゾン監督にとって、初の英語劇、さらに初の時代劇というチャレンジ精神に富んだ作品だ。貧しさから抜け出すためにペンを取り、やがてベストセラー小説家となった女性“エンジェル”の栄光と没落が、華やかな映像美で描かれている。若くして成功を勝ち得たエンジェルは、同じように20代のころから映像作家として注目を集めていたオゾン監督に重なって見える。

 「確かに、その点は似ているかもね」とオゾン監督。しかし次第に大衆から飽きられ、自分の世界に閉じこもるようになるエンジェルとは違うと語る。「小説家であれ、映画監督であれ、クリエーターは同じことを繰り返してはいけないと思う。常に進化しなくちゃね。僕自身、リスクがあるほうが燃えるタイプだよ」という言葉通り、オゾン監督はジャンルにとらわれることなく、さまざまなテーマや作風に挑戦しながら、現在のポジションを確立してきた。

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 これまでの作品作りについて「失敗を味わったときにこそ、自分を変えるチャンスなんだよ」と振り返るオゾン監督に、過去の失敗を聞いていると「長編2作目の『クリミナル・ラヴァーズ』は、今思うと失敗作だったね」と告白してくれた。さらに「その次に作った『焼け石に水』は、批評的にも興行的にも失敗した。自分では満足した作品だけど。で、何年も後になって、ジャーナリストたちは“あの作品、大好きなんだよ”って言うんだ。だったら、もっと早く評価してよ! って感じだけどね(笑)」と語った。もちろんこの余裕は、現在、オゾン監督がアーティストとして充実期にあるからにほかならない。

 オゾン監督が語るように、アーティストとは、常に評価の対象となるツライ立場にいるのだ。生前、ベストセラー作家として認められたエンジェルも、やがて誰も見向きもしない存在になってしまう。「時々思うんだ。エンジェルみたいに、生きているうちに成功を楽しんで、それでおしまいっていう人もいる。逆に、ゴッホみたいに、死んでから認められるケースもあるよね。一体、どっちが幸せだと思う? アーティストなら誰もが考える問題なんだよ」とオゾン監督。しかし、常にリスクを恐れず、進化し続けるオゾン監督に、そんな悩みは不要だと、ファンなら誰もが承知しているだろう。最新作『エンジェル』は、彼の“変わり続ける”という変わらぬ信念が作り上げた、見応えある作品だ。

『エンジェル』は12月8日よりシャンテシネ、新宿武蔵野館ほかにて全国公開
オフィシャルサイト angel-movie.jp

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