奥田監督、アカデミー賞受賞への野望を語る
2006年モントリオール国際映画祭で、自身の監督作映画『長い散歩』がグランプリを含め3冠を受賞した奥田瑛二の最新作、青年と少女の不器用な純愛を描いた青春映画映画『風の外側』が完成した。海外の映画祭で高く評価されている奥田監督に、本作に掛ける思いや今後の目標について話を聞いた。
世界的に注目された後のプレッシャーについて聞いてみると「プレッシャーをなくすためにこの作品を撮影しました。本来僕は“傑作”を目指すんだけど、もともと次に大きな作品が予定されているので、今回は“佳作”を目指したんです」と語り、本作は肩の力を抜いて取り組んだことを明かした。
リラックスして撮影に挑んだとはいえ、思い入れは強いようで、「じじいになる前に、青春映画を撮りたかった。まだ自分に青春の息吹がまとわりついている間にね(笑)」といたずらっぽい笑顔を浮かべた。
本作を無事にとり終えた奥田監督が目指す、次なる大きな作品とは? 詳細については語られなかったが、今後の目標について「2011年にすごい映画を撮るから、2012年ごろにカンヌ国際映画祭のパルム・ドールを受賞して、その計算でいくと2013年か2014年ぐらいはアカデミー賞監督賞受賞かな」と大きな野望をさらりと語った。
『風の外側』は、下関を舞台に、青年と少女の不器用な恋の行方を描いた純愛物語。奥田監督の次女の安藤サクラがヒロインにふんしているほか、長女の安藤桃子が助監督として、妻の安藤和津がスーパーバイザー兼学院長役として参加している。
映画『風の外側』は12月22日より全国公開