“L”今後のスピンオフ企画や松山ケンイチの素顔など、プロデューサーが大暴露!
2006年公開の映画『DEATH NOTE デスノート 前編』、『DEATH NOTE デスノート the Last name』。邦画では前代未聞の前編・後編同年劇場公開を実現し“デスノート現象”を巻き起こすほどの話題となった。2月9日からは『DEATH NOTE デスノート』シリーズ初のスピンオフ映画『L change the WorLd』が公開になる。自身も原作のファンファンだと語る、シリーズ3作を手がけた佐藤貴博プロデューサーに、本作の撮影裏話や、主演の松山ケンイチの素顔について話を聞いた。
映画『DEATH NOTE デスノート 前編』の公開前から松山ケンイチが演じた“L”の魅力に着眼し「Lなら、もう一度映画化が可能」と考え、今回のスピンオフ企画が始動した。『DEATH NOTE デスノート the Last name』のラスト同様、スピンオフ映画もオリジナルで勝負することにしたため、“生みの苦しみ”が待っていたという。「ド派手なストーリーにすることも可能でした。でも『DEATH NOTE デスノート the Last name』のラストシーンで、Lが夜神総一郎に対して「ありがとうございました」と笑顔で告げて逝(い)くシーンにみんなが感動していたので、あの笑顔につながる空白の23日間描き出そうと決めました。さらに、中田秀夫監督が“少女”というアイデアを出してくれたので、ワタリ亡き後独りで死を迎えようとしているLに、護らねばならない存在が現われたらどうなるのか? というところから物語を創っていきました」と今回の物語が誕生したいきさつを教えてくれた。
Lを演じた松山とは「2年の間に3本の映画をつくり、濃密な時間を過ごしました」と語るだけはあり、年齢差はあるもののプライベートでも飲みにいく間柄で、松山は佐藤プロデューサーを「たかひろ君」と親しみを込めて呼ぶという。「松山と中田監督と3人でいると中学生男子のようでとても楽しいです。くだらない話ばかりしています(笑)。おしゃれなバーなどへ行くことはなく、もっぱら居酒屋や牛丼屋。松山も気取ったことは苦手なので、僕らにスタイリッシュな遊びはないんです(笑)」と松山ファンにはうれしいプライベート情報を明かした。
松山とは気心の知れた間柄だというが、まだ準備段階の台本を松山に見せたときの反応は思いのほか悪かったようだ。「近しい存在の松山が刃(やいば)を向けてきたので、つらかった」と振り返る。プロデューサーとして「やれ!」と強制することもできましたが、監督も含めて徹底して話し合いました。納得した上で演じてほしかったんです。今回のLプロジェクトでは出し惜しみせず、出し尽くすと決めていましたから」と当時を振り返った。
カメレオン俳優とたたえられている松山の意外な面を明かしてくれた。「役に入る集中力の反動ゆえか、大丈夫? って思ってしまうほどオフはだらけています(笑)。そのくせ議論が好きで、理屈っぽいことばかり言う。“女子にはモテないだろうなあ”といつも思います」と心配顔。また「松山自身、俳優としていつ終わるかわからないという危機感を常に持っているので、よく“この作品がダメだったら、青森に帰ります”って言うんですよ。常に後がない! って気持ちでずっと全力疾走している感じ。“代表作は次回作”を実践してるんじゃないですか」と役者・松山ケンイチを絶賛しつつ、そのギリギリで突っ走っている感じを心配げに語っていた。
デスノートの魅力は尽きない。最後に、ほかにもスピンオフがあるのか聞いてみると「スピンオフ映画は『L change the WorLd』だけです!」と断言。が、とっておきの“スピンオフ”情報を教えてくれた。すでにテレビ放映が決定している「スピンオフ松田(仮)」。そのほかあくまで構想中ということだが「スピンオフ弥海砂(あまね みさ)」、「スピンオフ真希&BOY」、「スピンオフ佐々木タクシー」なども考えているそうだ。
『L change the WorLd』は2月9日より丸の内プラゼールほかにて全国公開
オフィシャルサイト L-movie.jp