陣内孝則は「家庭不和だった」?
俳優の陣内孝則が原作・脚本・監督を手掛けた映画『スマイル 聖夜の奇跡』の公開に先がけ、東伏見アイスアリーナで、森山未來、加藤ローサらキャストとともに、氷上での”極寒”試写会に駆けつけ、舞台あいさつを行った。
陣内が今作のストーリーを思いついたのは、当時小学生の息子がアイスホッケーチームに所属していたことに起因する。しかし、「あまり興味がなくて、わたしは練習などをまったく見に行かなかった」とのことで、周囲の父兄やPTAから「もしや家庭不和ではないのか?」とうわさされるハメに……。そこで汚名返上のため、慌てて息子のアイスホッケー観戦に出かけた陣内は、その日少年たちに混ざってフィギュアスケートを練習する少女の姿を見つけ、その光景に中学生時代、何度も映画館に足を運んで夢中になった映画『小さな恋のメロディ』のシーンがオーバーラップ。アイスホッケー少年とフィギュアスケート少女の淡い初恋物語を描こうと心に決めたそうだ。
先行して全国13か所で行われた試写会の反応は大盛況。アンケートでは「感動した」「泣いた」などの感想に混じって、「意外」「予想以上」などの言葉がやたら目立っていたという。これについて陣内は、「監督として相当期待されていなかったんですかねぇ」とポツリ。するとすかさず森山は、「現場のテンポ感を自らが先頭に立って作っていました。本当に監督はスゴイ人です!」と陣内をヨイショしてフォロー。しかし陣内は「いろいろ意見してくるし、いちいち聞いてくるしで、とにかくウルサイ! おれの言うことを聞け、っていつも思ってましたよ」と顔をしかめながらも、「アイデア、技量は若手俳優の中でナンバーワンです! 撮影のときは、本当にごめんなさい。申し訳なかった」と実力派の若手俳優に深々と頭を下げる場面もあった。
一方、氷上での会見は相当寒かったのか、唇を震わせながら終始“カミカミ”状態だったのが加藤。それでも頑張って「わたしもいつか、すてきな“奇跡”を体験したいですね!」とコメントすると、MCの笠井アナウンサーから「クリスマスを近くにして“奇跡”って……何のこと?」とよくあるお約束のツッコミが。これには「エ~ッ?」っとかわいく首をかしげながらも、目線はスッと客席に移して、「会場はとっても寒いので、今夜は半身浴で体をあっためてくださいね」と、観客たちを労って、余裕の笑顔で壇上を後にした。
『スマイル 聖夜の奇跡』は、“少女と少年の淡い恋”と、北海道でナンバーワンのアイスホッケーチームを育てた人物の実話を織り交ぜたストーリー。タップダンスのリズムに乗せてアイスホッケーの攻撃を表現するなど、元来ロック歌手の陣内が、独特の感性でリズム感やテンポにもこだわって映像化した意欲作で、ダンサーしても活躍中の森山によるタップダンスシーンも見逃せない。
映画『スマイル 聖夜の奇跡』は12月15日より全国東宝系にて全国公開
オフィシャルサイト go-smilers.jp