酔っ払っいの姿がイロっぽい!『いつか眠りにつく前に』のイケメンを直撃インタビュー!
イギリス出身の若手注目株俳優のヒュー・ダンシーが、出演作であるスーザン・マイノットのベストセラー小説をピュリッツアー賞作家であるマイケル・カニンガムが脚色した映画『いつか眠りにつく前に』について語ってくれた。
同作は、二人の娘に見守られ、死が近付いている寝たきりの老婦人が、1950年代に起きた出来事と親友の結婚式を回想していくストーリーで、キャストにメリル・ストリープ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、トニ・コレット、グレン・グロース、クレア・デインズと豪華な女優の共演が見どころだ。
-この映画は強い女性が中心なのですが、そんな中で俳優として参加してみていかがでしたか?
(ヒュー・ダンシー)むしろ、そんなには気にならなかったんだ。もちろん、これだけの素晴らしい女優たちと共演できたことは、天から授かったチャンスだよ。当然この映画は、女優がストーリーの中心を占めるわけだけど、撮影のクルーに囲まれていたりして、その場すべてが100%エストロゲン(女性ホルモン)だったわけじゃないよ(笑)。僕にとって特別だったのは、原作や脚本の質とキャラクターの問題点に取り組むことだったんだ。
-この女性だらけの中で、男の観点をどうやって投影したのですか?
(ヒュー・ダンシー)それは、個性が持つユニークさと、ある程度の社会の真実にあるんだ。僕が演じたバディの場合、彼はとっても面白い時代に生きているんだ。彼が住んでいるニューポートといういまだに、30年代のグレート・ギャツビー時代の面影が残された場所、それから3時間離れたニューヨークでは、ビートニクが流行していた。彼はどっち付かずであって、彼自身もどの道に進んだら良いかも分からないんだ。彼にとっては、この背景が特別なんだ。僕自身も同じ観点で、社会のプレッシャーと個性の狭間で演じることがあるんだ。
-脚本を書いたマイケル・カニンガムはセットを訪れ、あなたと議論したり、アイデアをもたらしたりしたのでしょうか?
(ヒュー・ダンシー)マイケルはよくセットに来てくれていた。原作では、このバディというキャラクターが全く存在しないので、すべてはマイケルのクリエーションだったため、彼のセリフや言葉に近付こうと、いったん、ロード・アイランドで彼に会ったんだ。僕自身もリサーチをしながら挑戦していたから、最初30分の会話で、彼をつまらなくさせてしまったかもしれない。礼儀正しい彼は、黙って聞いててくれていたからね。ただ、彼に会って、心地よい感じの自信が付いたんだ。
-この役で、酔っぱらいも演じているわけですが、ある人は酔っぱらいの役は簡単だと言いますが、あなたにとっていかがでしたか?
(ヒュー・ダンシー)僕の知っている限りの仲間では、そう思っている人はいないよ。結構難しいよ。リスクが大きいんだ。アルコールを通して、幾重の層にもなるこの役柄の人格を見せていく、自己を隠したり、逆に大声あげてみたりする。最終的に、酒を飲んでアグレッシブな性格を抑圧しようとも、抑えきれずに再び凶暴性が現れたりする。そう言ったことに、注意を図っていた。あなたたちも分かっているように、酔っぱらいはいつもコントロールする自分と戦っているからね。
-あなたにとって、どれだけ監督の選択が重要ですか? 共に仕事をしたラホス・コルタイ監督は即興の撮影などされたのでしょうか?
(ヒュー・ダンシー)脚本の観点から言うと、即興の撮影は全くなかったよ。特に酔っぱらいの役柄をやるのに、即興で酔っぱらいのセリフをやるべきじゃない。監督の選択は、このような素晴らしい脚本とキャストやセットでも、映画を台無しにしてしまう監督もいる。全くその保証がないんだ。最終的にこの一人がどうやってまとめるかにかかってくる。
この映画の共演を得て、クレア・デインズと付き合っている彼は、ニューヨークに住居を移し、舞台と映画に果敢にチャレンジしている。
映画『いつか眠りにつく前に』は2月23日より日比谷みゆき座ほかにて全国公開
オフィシャルサイト itsunemu.jp
オフィシャルブログ blogs.yahoo.co.jp