アカデミー賞直前大予想!9人の映画ライターが鋭く斬る!
24日(日本では25日)に開催される第80回アカデミー賞授賞式。今年はラインナップが地味とは言われていますが、どの作品も粒ぞろい! 映画業界で活躍しているライター9人に、その行方を予想してもらいました。
斉藤博昭
個人的にはヴィゴ・モーテンセンの狂乱裸舞かジョニーの哀切歌唱賞で推したいけど、主演男優賞はパートタイム俳優の底力に屈するしかないか。
[作品賞]『つぐない』
[監督賞]コーエン兄弟『ノーカントリー』(この作品のギャラリー)
[主演男優賞]ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[主演女優賞]ケイト・ブランシェット『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
中山治美
何てったって今年は、ジョニー・デップが主演男優賞をゲットするか? 否か? それしか関心ございません。
[作品賞]『JUNO/ジュノ』
[監督賞]コーエン兄弟『ノーカントリー』
[主演男優賞]ジョニー・デップ『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
[主演女優賞]マリオン・コティヤール『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
高山亜紀
今年のアカデミー賞は何かヨーロピアン。監督賞候補ジュリアン・シュナーベル、主演女優賞候補マリオン・コティヤールはフランス語映画でのノミネート。受賞はないだろうが、外国語映画でここまで食い込むとは立派。
[作品賞]『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[監督賞]コーエン兄弟『ノーカントリー』
[主演男優賞]ジョニー・デップ『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
[主演女優賞]ジュリー・クリスティ『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
相馬学
今年も私情を挟まないtoto仕様の予想。“年寄りには住みつらい世の中じゃ”というボヤキが聞こえそうな『ノーカントリー』が、年配層の厚いアカデミー会員に熱烈に迎えられるのは必然的!
[作品賞]『ノーカントリー』
[監督賞]コーエン兄弟『ノーカントリー』
[主演男優賞]ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[主演女優賞]マリオン・コティヤール『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
鴇田崇
何しろ地味なネタがズラリな上に、独立系配給作品が幅を利かす今回は激しい混戦の様子だが、作品賞と監督賞はここまでで数々の賞を獲りまくっている『ノーカントリー』が大本命。その勢いで助演男優賞もゲット。
[作品賞]『ノーカントリー』
[監督賞]コーエン兄弟『ノーカントリー』
[主演男優賞]ジョニー・デップ 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
[主演女優賞]マリオン・コティヤール 『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
小林真里
今年はアカデミー会員たちが好むようなスケール感あふれる大作もなく、ハイクオリティーながらもアート寄りの作品が勢ぞろいし本命不在の作品賞部門。個人的には『JUNO/ジュノ』に心底ほれたのでぜひ受賞してほしいところだが『ノーカントリー』が有力。
[作品賞]『ノーカントリー』
[監督賞]コーエン兄弟『ノーカントリー』
[主演男優賞]ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[主演女優賞]ジュリー・クリスティ『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
山縣みどり
脚本家協会のストライキとは関係なく、気分が盛り上がらない今年のオスカー。『イントゥ・ザ・ワイルド』のハル・ホルブルックや『アメリカン・ギャングスター』のルビー・ディーを候補にし、独自色を出そうと小細工しているアカデミー協会だが、コンサバっぷりは相変わらず。
[作品賞]『ノーカントリー』
[監督賞 ]コーエン兄弟『ノーカントリー』
[主演男優賞]ヴィゴ・モーテンセン『イースタン・プロミス(原題)』
[主演女優賞]ジュリー・クリスティ『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
前田かおり
受賞してもヒットは難しそうなアクの強い作品がズラリ。個人的には『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』にダイソン級の吸引力で引き込まれたけど、世の動向を見ると、『ノーカントリー』が有利そうだ。
[作品賞]『ノーカントリー』
[監督賞]ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』
[主演男優賞]ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[主演女優賞]ジュリー・クリスティ『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
今祥枝
昨年以上に混沌(こんとん)とした今年。アカデミー賞が何をやりたいのかさっぱりわからないので、5作品の中で一番好きな『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』一点張りで(笑)。現実的には監督と作品は『ノーカントリー』との痛み分けか。
[作品賞]『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[監督賞]ポール・トーマス・アンダーソン『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[主演男優賞]ダニエル・デイ=ルイス『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
[主演女優賞]ジュリー・クリスティ『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
私的映画宣言 第80回アカデミー賞大予想
cinematoday.jp