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パトリス・ルコント監督に独占インタビュー!100万人動員ヒット作を語る

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ちゃめっ気たっぷりのパトリス・ルコント監督
ちゃめっ気たっぷりのパトリス・ルコント監督

 フランスで100万人を動員する大ヒットを記録した映画『ぼくの大切なともだち』のパトリス・ルコント監督に、本作が描く男同士の友情について話を聞いた。「あなたには友だちがいない」と言われた男が、10日間で友だちを作ろうと奮闘する姿をコミカルに描きながら、友情とは何かを観る人に問いかける傑作だ。

映画『ぼくの大切なともだち』写真ギャラリー

 本作で楽しいのは、愛すべき“クイズおたく”のタクシー運転手ブリュノ(ダニー・ブーン)が披露する豆知識の数々だ。マヨネーズという言葉の由来や、エッフェル塔の名前の由来など、思わず「へぇ」と言いたくなるうんちくがたくさん出てくる。これらは脚本家のジェローム・トネールとパトリス監督が、インターネットや本などからネタを集めて選んだそうだ。この豆知識は、ブリュノとフランソワ(ダニエル・オートゥイユ)が出会うきっかけを作り、後半のクイズ番組でドラマチックな展開を見せる伏線にもなっている。「クイズの問題もわたしたちが考えたんですよ」とちゃめっ気たっぷりに教えてくれたパトリス監督。こうした遊び心を絶妙な案配で取り入れつつ、緻密(ちみつ)に組み立てられた脚本の完成度が素晴らしい。

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 本作のハイライトは、ブリュノが出演するテレビ番組「クイズミリオネア」のシーンだ。同番組はフランスでも人気があり、映画には“フランス版みのもんた”といえる本物の司会者が出演している。パトリス監督は「何よりこのクイズの中の“ライフライン”に引きつけられました」という。「命の綱」という意味であるライフラインをブリュノがいつ、どうやって使うか、それが本作の最大のハイライトであり、この場面に込めた監督の思いに映画を観る人はきっと気がつくだろう。

 「男同士の友情とは何だろうと、実は映画を撮っている最中もずっと考え続けていて、そして今でもこうやって記者の方から質問を受けながら改めて考えさせられています」とパトリス監督は語る。恋愛との違いで考えれば、「愛はお互いに思いを告げるもの。でも友情は口に出して言わない。でも存在するし、感じることができるものだといえるでしょう」。そして監督は「信頼」という言葉を口にした。「お互いに頼りあえる関係であること。男同士の友情のもっとも美しいのは、純粋に無償のものである点でしょう。複雑な感情が絡み合っていて、とらえどころのないミステリアスなものであるが、ベースには無償の信頼というものがなければいけないと思います」と結んだ。

 ブリュノの運命を賭けた最後のクエスチョン。「第1回印象派展に参加しなかった画家は誰?」さあ、あなたのファイナルアンサーは? クイズの正解と男2人の友情の行方は? コマーシャルの後で……ではなくぜひ劇場に足を運んで確かめてほしい。

映画『ぼくの大切なともだち』は6月14日よりBunkamura ル・シネマほかにて全国公開

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