ギネスブックに載っている男、サミュエル・L・ジャクソンに直撃インタビュー!
数々のハリウッド大作にかかわり、これまで参加した映画の興行の合計額が、最も多い俳優としてギネスブックにも載っている男サミュエル・L・ジャクソンに、新作映画『ジャンパー』について話を聞いてみた。同作で彼は、空間を自由に瞬間移動できる能力を持つ人たち“ジャンパー”の抹殺を図る組織“パラディン”を率いるローランドを演じている。(この映画の画像ギャラリーはこちら)
-この映画のように、もしテレポートする能力があなたにあったら、どこに行きたいですか?
(サミュエル・L・ジャクソン)南アフリカのケープタウンに行って歩き回りたいな。あそこは素晴らしい都市なんだ。それと、インドやカトマンズあたりにも行きたいけど、でも、僕の場合、その場所にテレポートするだけで、ゆっくり過ごしたいとは思わないな。
-この映画ような、SFに興味はあったのでしょうか?
(サミュエル・L・ジャクソン)確かにずっと興味を持っていたよ。「海底二万里」を読んだあたりぐらいからかな。「こりゃあ、すごい、こんなふうに海底の底に行ってみることができたらなぁ」と思ったよ。結局、それが理由で学生時代に海洋生物学を専攻したんだ。宇宙よりも地球内での出来事に注目していたんだ。
-映画『ジャンパー』は脚本と較べて、期待できるような仕上がりになっていると思いますか?
(サミュエル・L・ジャクソン)すべての映画は、編集されて、自分が演じたシーンのどれかがカットされる。それは、時間的制限からのときもあれば、次のシーンに移行したいがためにハズされるときもある。この映画では、あらゆる方法で撮られているから、どれが残っているか楽しみなんだ。ダグ(監督)は、スムーズで流れるような映画を製作する事で有名だろ、だから次から次へと展開するこの映画に期待しているんだ。
-ダグ・リーマンの映画を観ると、いつも過剰なほどの活発に動いていますが、彼との仕事はいかがでしたか?
(サミュエル・L・ジャクソン)ダグは、いつどんな環境に置かれようが、何でも対応できるような男だよ。例えばセットで僕が何かしていたときでも、ダグに何かアイデアが思い浮かんだとしたらすぐに「もう一回戻って撮り直そう」と言ってくるんだ、「オーケー」と答えると、「今撮らなきゃダメだ!」という感じなんだ。だから、それまで自分がやっていたことを全部投げ出さなければならない。
-これまで仕事してきた監督達の中で学んだ手法は?
(サミュエル・L・ジャクソン)昔の手法を使う監督たちは、面白いことを言ってくるんだ。例えば、ジョン・フランケンハイマー監督は「サム、自分が映画に残って欲しくないことは、決してするな」といつも言っていだが、ほとんどの監督は「よし、今度はこっちの方法でやってみよう」といつも言ってくるだろう。それで、いつも自分がやりたくないことをやらせられて、結局それが映画に使用されたりするんだ。だから最近は、監督が「こっちの方法でやってみて」って言ってきたら「やらない」と言っているよ。
-次回作は、何に出演するのですか?
(サミュエル・L・ジャクソン)今撮っているのが『ソウルマン』(原題)という映画でバーニー・マックが一緒に出演している。二人は、あるソウルグループのバックアップ・シンガーなんだ。25年前に、彼らのもとを離れてスターになったリード・シンガーが亡くなり、その葬儀の際に、彼らに演奏して欲しいと依頼が来るんだ。僕のキャラクターは刑務所にずっといて、バーニーのキャラクターは車を洗車するチェーン店をたくさん持って成功している役なんだ。
40代になってようやくブレイクした彼だったが、今やハリウッドの顔になり、今年60歳を迎える。気さくで、時々ジョークを言ったり、声を荒げて笑う姿にステキな年の取り方を垣間見た気がした。(取材・文:細木信宏 シネマトゥデイ)
映画『ジャンパー』は3月7日より日劇1ほかにて公開
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