92歳おばあちゃんの強烈な下ネタを泣く泣くカット!
第21回東京国際映画祭
22日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで第21回東京国際映画祭「シネマ・ヴァイブレーション部門」に出品されている映画『ヤング@ハート』の公式上映が行われ、スティーヴン・ウォーカー監督が上映後のティーチインに応じた。
同作は、平均年齢80歳のおじいちゃん、おばあちゃんが結成したロックコーラス隊の活動を追いかけたドキュメンタリー映画。それぞれに問題を抱えながら、持てるパワーのすべてをコーラスにささげる彼らの姿には、誰もが熱いものを感じ取るはずだ。もちろんウォーカー監督もその一人で「死の瞬間まで、生きること。それこそ人間の真の姿なんじゃないかな。僕は彼らにそれを教わったよ」と今回の映画制作を振り返った。
コーラス隊のメンバーは個性派ぞろい。特に90歳を越えてなお女性として自分を磨き、恋することも忘れなかったアイリーンの存在感は圧巻。「でも彼女は、ものすごく過激な下ネタを連発するんだ。映画会社からは『カットしないと、鑑賞できる年齢の制限が上がってしまう』って言われて、泣く泣くカットしたほどさ」とウォーカー監督。
残念ながら、映画には出演しているものの、その後亡くなってしまったメンバーもいるが「皆、若さを保とうなんて思っていない。自分の年齢を祝福しているんだよ。歌うのはロックの名曲だけど、若者のマネじゃないしね」と映画制作に協力してくれたコーラス隊のメンバーに改めて感謝と尊敬の念を語るウォーカー監督だった。
『ヤング@ハート』はアメリカのノーサンプトンという小さな町で結成された、平均年齢80歳のロックコーラス隊の活動を克明に追いかけたドキュメンタリー。アメリカでは、映画の公開後、入団希望者が急増したり、高齢者のコーラス隊が次々結成されたりと、社会現象を巻き起こしている。
映画『ヤング@ハート』は11月8日よりシネカノン有楽町2丁目、渋谷シネ・アミュー ズほかにて全国公開