『ハイスクール・ミュージカル3』が第1位に!『ソウ』は『13日の金曜日』抜いた?-10月27日版
全米ボックスオフィス考
今月の全米興行収入第1位は、歌って踊って楽しさ満載のディズニー映画『ハイスクール・ミュージカル3:シニア・イアー』(原題)が獲得した。4,200万ドル(約42億円)の収入を上げたこの作品はヤングアイドル、ザック・エフロンをはじめとする主演キャラクターたちの高校生活とロマンスをミュージカルに仕立て上げたもの。
2年前にディズニーTVが開始した大人気の同シリーズだが劇場デビューは今回が初めて。ザックのファンはもとより、アメリカ中のティーンエイジャーたちが心待ちにしていた作品で、ミュージカル映画としては史上最高のデビュー売り上げを記録しており、今までの映画『マンマ・ミーア!』が築いた2,780万ドル(約27億8,000万円)のデビュー売り上げ記録を打ち破った。
当然のことながら『ハイスクール・ミュージカル4』の製作はほぼ確実と見られており、『ハイスクール・ミュージカル3:シニア・イアー』(原題)で卒業してしまった初代キャストに代わって、『ハイスクール・ミュージカル4』では新しいヤング・アイドルたちがお目見えするとうわさされている。
今週の興行成績2位につけたのは、ハロウィーンはこの映画がないと始まらないというくらいの定番になってきた映画『ソウ』シリーズ5作目の映画『ソウ5』で3,050万ドル(約30億5,000万円)の売り上げ。
さて、今まで一番稼ぎのいいホラー映画シリーズとうたわれてきたのは、映画『13日の金曜日』シリーズで、現在までに11作品が公開されている。だが『ソウ』シリーズは、登場して以来「これほど着実な売り上げを示したホラー映画はない」と賞賛され続けている。
一部の興行収入リサーチ会社の調査によると、『ソウ』シリーズは5作目にして、すでに『13日の金曜日』シリーズの総合興行記録を塗りかえたと発表しており、“一番稼ぎのいいホラー映画”の順位が正式に更新されるのは時間の問題となってきている。
今週の興行収入の順位を続けると、3位に先週の1位からダウンした『マックスペイン』(原題)で760万ドル(約7億6,000万円)の売り上げ。そして4位は、依然としてワンワン・パワー健在の『ビバリーヒルズ・チワワ』(原題)で690万ドル(約6億9,000万円)。そして5位に入ったのが今週デビューのワーナーブラザース作品で『プライド&グローリー』(原題)。コリン・ファレルとエドワード・ノートンが良い警官と悪い警官の兄弟を熱演するサスペンス・ドラマで630万ドル(約6億3,000万円)の収入を上げた。
次週の目玉作品は、クリント・イーストウッド監督作品の映画『チェンジリング』(原題)だ。アンジェリーナ・ジョリーの熱演にオスカーの呼び声も高い同作品は、すでに今週から主要都市での公開が始まっており、15館という少数館ながらも一館あたり33万4,441ドル(約3,344万4,100円)の売り上げという力強い成績を示しており、全国ロードショーに向けて、関係者の期待が集まっている。(取材・文 神津明美 / Addie・Akemi・Kohzu )