『28日後...』のロンドン中を無人にできた秘密はお色気作戦?【第52回ロンドン映画祭】
ロンドン映画祭のクロージング作品となる映画『スラムドッグ・ミリオネア』(原題)のレッドカーペットを翌日に控えたダニー・ボイル監督のスクリーン・トークが10月29日(現地時間)開催され、ボイル監督は映画制作裏話なども明かしてくれた。
驚きのある作品を立て続けに発表しているボイル監督は、今イギリスで最も目が離せない監督の一人。おきて破りが好きだと言う監督は、映画『28日後...』のロンドンにおける無人のシーンもゲリラ撮影を敢行。公式な許可を取るのが難しかったため、早朝の交通量の少ない時間帯にアルバイトを雇って通りかかる車を止めさせて撮影をしたというから驚き。初日に集まったバイト学生がたまたまかわいい女の子ばかりでドライバーたちが快く待ってくれたことから、翌日からはかわいい女の子をそろえることを目的にバイト募集を学生からモデルに切り替え、無事撮影を終了させたそう。
映画の70%は音楽だという持論も披露。「イギリスはこんなに小さな国なのに、ここ4、50年の間に、素晴らしい音楽を生み出し続けている」と言う。映画『トレインスポッティング』『ザ・ビーチ』『28日後...』などボイル作品に共通する今を感じさせる新しさは音楽のおかげかもしれない。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)