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テレビの視聴者がネットに移った?視聴率低迷でプロデューサーがクビ

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「HEROES/ヒーローズ」キャラクターたち
「HEROES/ヒーローズ」キャラクターたち

 アメリカの人気テレビドラマ「HEROES/ヒーローズ」の開始時から番組に貢献してきたライター兼プロデューサーのジェシー・アレクサンダーとジェフ・ローブが、視聴率低迷を理由にバッサリとクビを切られ、業界内が騒然となった。

「HEROES/ヒーローズ」は、今年の秋で3シーズン目。平均して1,040万人の視聴者を抱えてはいるものの、前シーズンと比べると視聴率は21%減っており、そればかりか広告業界で有力な消費者とされている、18歳から49歳間の視聴率も18%減少という統計が出てしまった。

 人気のある番組中に放映されるCM枠は高額で売れるため、それはネットワーク局にとって非常に大切な収入源である。よって人気番組の視聴率落下は、CM枠を高額で買ったスポンサーたちのお怒りを買う……という図式が出来上がる。

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 「HEROES/ヒーローズ」は、コミックの「X-メン」をほうふつとさせるストーリーで、番組内に使用される活字から(コミックで使用されているフォントと同じものを使用)、正義の味方と悪者の戦い……という簡潔明瞭(めいりょう)なストーリー作りに至るまで、非常にコミックを意識した作りになっており、その斬新なアプローチとストーリー展開が人気を博していた。

 ところが、同番組は先シーズン後半あたりから、目立ってストーリー展開が複雑になり、それに加えて主要登場人物の多さ、そして特撮の派手さも加わって1話あたり400万ドル(約4億円)以上の製作費という予算オーバーの問題も抱えていた。

 このような状況になって、まずネットワークがプレッシャーをかけるのはテレビ業界で“ショーランナー”と呼ばれている番組の製作総指揮者だ。「HEROES/ヒーローズ」のショーランナーは、番組の生みの親でもあるティム・クリング。ジェシーとジェフのクビ切りは、番組を初心に戻し再び人気の軌道に乗せるためにやむを得ない決断であったと思われる。

 「HEROES/ヒーローズ」をはじめ、全米脚本家組合のストライキが始まるまでは快調に視聴率を伸ばしていた番組が、今年の秋より再開してから視聴率が低迷するという現象が起きている。ストライキ後に行われた世論調査では、「ストライキ以来、テレビを見る時間数が減り、代わりにインターネットをする時間が増えた」という調査結果も出ており、ネットワーク局間で、これからますます厳しい視聴者を奪い合うバトルが予想される。

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