お笑い芸人映画の祭典、沖縄国際映画祭のグランプリ決定!『鴨川ホルモー』が受賞
22日、第1回沖縄国際映画祭の授賞式が開催され、グランプリとなるゴールデンシーサー賞を初めとする受賞作品が発表された。コメディー映画にスポットを当てた映画祭らしい、笑いに満ちた授賞式となった。
グランプリを発表する前に、審査委員の一人であるジェリー・ザッカーが、会場の観客に向かって「さぁ、みんな立ち上がって、後ろの席の人と握手をして友だちになろう!」と掛け声をかけた。すると観客たちは、いっせいに立ち上がり、見ず知らずの人たちと笑顔で握手を交わした。中には吉本興業の社長なども混ざっており、思わぬ人との交流に会場中が沸いた。
そして、映画『鴨川ホルモー』がグランプリに輝いたことが発表された。受賞の理由としては、オリジナリティーあふれる物語と独創性が評価されたという。ピースサインを決めたシーサー型のトロフィーを受け取った本木克英監督は、「普通コメディー映画は賞の対象にならないと思っていた」と語り、「コメディー映画を作ってきて良かった」と感慨深げに目頭をうるませていた。
期間中の4日間を振り返ると、北谷町では町をあげて映画祭を盛り上げていた。映画祭の取材には世界各国から250名、100媒体が訪れた。上映映画の本数は153作品、運営スタッフは総勢300名、期間中イベントを盛り上げるために参加した吉本の芸人は169名、全体の来場者数は11万人を記録した。また、イベントのほかにも、イベントに参加するために町を訪れていた芸人が、町の至るところに出没した。その度に偶然その場に居合わせたファンたちは、握手を求めたり、写真を撮ったりと、生の人気芸人との触れ合いに大騒ぎしていた。
今回の反響を受け、第2回の開催も検討中だという。しかし、はっきりとしたことはまだ決まっておらず、寒い時期ではなく暖かい時期を想定している程度で、開催期間についても未定だという。ただ、今回の経験を生かし、今後もより良い映画祭にしていきたいという意欲は満々のようだ。これから先も町と映画祭が一丸となって、長く続く祭典になることを予感させた。
受賞作品は以下のとおり。
Laugh & Peaceコンペティション部門
グランプリ「ゴールデン シーサー賞」
『鴨川ホルモー』
Laugh & Peaceコンペティション部門
観客賞「海人(うみんちゅ)賞」『Unstopped Marriage』(原題)
Laugh & Peaceコンペティション部門
木下工務店賞
『BABY BABY BABY! ベイビィ ベイビィ ベイビィ!』
映画『鴨川ホルモー』は4月18日より全国公開