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吹き荒れる3D旋風!『モンスターVSエイリアン』堂々の1位!-3月30日版

全米ボックスオフィス考

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日本公開は、7月11日です!(『モンスターVSエイリアン』より)
日本公開は、7月11日です!(『モンスターVSエイリアン』より) - (C) 2009 DreamWorks Animation L.L.C

 今年に入ってから目立ってきた3D映画だが、いよいよその人気がアメリカ全土に定着し始めたようだ。週末に封切りされたドリームワークス・アニメーション作品映画『モンスターVSエイリアン』が、5,930万ドル(約59億3,000万円)という巨額をたたき出し、全米週末ナンバーワン映画となった。(1ドル100円計算)

 ここで注目なのは、『モンスターVSエイリアン』のウィークエンド興行収入のうち、58パーセントが3Dシアターからの収入ということである。

 3D映画に100パーセント乗り気の製作陣に対して、それを公開する側にあたる劇場オーナーたちは、まだ黒字実績が少ない3D映画に対して非常に用心深い。それは、3D映画を上映するにあたって、各シアターは、オーナーが大金をかけて3D仕様にしなければならないからである。劇場経営側にしてみれば、「お金をかけて、そんな新フォーマットの映画を上映して果たしてもとを取れるのか……」ということになり、アップグレードに足踏み状態という現状なのだ。

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 ドリームワークス・アニメーションの経営者であるジェフリー・カッツェンバーグ氏は当初、「『モンスターVSエイリアン』が全米公開になるころには、2,500の劇場で同作品の3Dバージョンを観られるようになっているはずだ」と言っていたのだが、ふたを開けてみると、公開時の3D上映館は1,550件にとどまってしまった。

 だが、『モンスターVSエイリアン』の3D上映分が稼ぎ出した興行収入の割合を見ると、映画鑑賞において平面(2D)と立体(3D)のチョイスをする際、お客は得てして3Dに流れるということが立証された。この現象は、すでに公開されている映画『コラライン』(原題)、映画『ジョナス・ブラザーズ/ザ・コンサート 3-D』の3D版にも当てはまっていることで、3D版『モンスターVSエイリアン』の成績は、劇場オーナーがアップグレードするための格好の誘因となることは確かであり、関係者たちにとっても3Dの未来を裏付ける貴重なデータとなったに違いない(そして『これから製作するすべての映画を3Dで作る』と豪語しているカッツェンバーグ氏をはじめ、この先ズラリと控えた3D映画の製作関係者たちは笑いが止まらないはず……)。

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 さて次は2位。こちらも初登場作品で2,300万ドル(約23億円)の興行成績を上げた、映画『ザ・ハンティング・イン・コネチカット』(原題)。こちらの観客内訳を見てみると、恐怖映画には珍しく44パーセントが17歳以下の子どもたちという結果が出ている。普段なら“17歳未満は保護者同伴”のR指定が多いホラー映画なのに、『ザ・ハンティング・イン・コネチカット』(原題)はPG13指定(13歳以下の入場は、両親に良識を持って判断させるという規制)の公開にしたということで、スタジオ側の配慮と努力が功を奏したようである。

 ちなみに、今週のランキング3位から5位までは、先週の順位がそのまま下にスライドした形となり、3位にニコラス・ケイジ主演映画『ノーウィング』(原題)で1,470万ドル(約14億7,000万円)、4位がコメディー映画『アイ・ラブ・ユー、マン』(原題)で1,267万ドル(約12億6,700万円)、そして5位は盛り返せぬままジュリア・ロバーツ&とクライヴ・オーウェン主演の映画『デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~』で767万ドル(約7億6,700万円)の売り上げとなった。

 最後に、次回ランクインが予想される4月3日(金)の全米公開作品を見てみよう。 大型作品に欠ける週末だが、まずは手堅く大人気シリーズ映画『ワイルド・スピード』の再来で、映画『ファスト・アンド・フューリアス』(原題)。もちろんストーリーは違うものの、主演にヴィン・ディーゼルポール・ウォーカーと、出演陣も2001年版と同じ。パート4と付けないと、オリジナルと混同してしまいそうだ。果たして昔の栄華がよみがえるか!?

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 もう一本は、小粒でもピリリと辛そうなコメディードラマ映画『サンシャイン・クリーニング』だ。予想外の大ヒットを記録した2006年の映画『リトル・ミス・サンシャイン』の製作チームが、再び一堂に会して製作した作品。一生懸命だが何やらドジな主役のシングルマザーをエイミー・アダムスが演じ、そして何をやっても続かないフリーターの妹を何ともいえない雰囲気でエミリー・ブラントが演じる。息子の教育費を稼ぐために一念発起して姉妹でクリーニング(掃除)のビジネスを立ち上げる……というストーリーなのだが、実はこのクリーニング業、掃除は掃除でも、殺人現場のお掃除屋さんで、その名も“サンシャイン・クリーニング”。あらすじを聞いているだけで笑いがこみ上げてくる。インディーズ規模の映画なので、どこまで上位に食い込めるかわからないが、健闘を祈りたい。(取材・文 神津明美 / Addie・Akemi・Kohzu)

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