トビー・マグワイア、名門フェラーリチームのF1ドライバーにふんする
トビー・マグワイアが、名門フェラーリF1チームの実在ドライバーを描く映画を製作することが明らかになった。ハリウッド・レポーター紙が伝えたところによると、作品はコロンビア・ピクチャーズの映画『ザ・リミット』(原題)で、トビーは主演も務めるとのこと。
映画は、マイケル・キャネルの刊行予定の小説を基に、1950年代後半から1960年代にかけてF1で活躍したレーサーのフィル・ヒルとウォルフガング・フォン・トリップスに焦点を当て、チームメートであり、友人でもあり、チャンピオン争いをしたライバル同士でもあった二人の関係を描いていく。トビーはアメリカ人レーサーのフィルを演じることになる。フィルとウォルフガングは、1961年のF1チャンピオンの座を競っていたが、第7戦イタリアGPでウォルフガングがレース中の事故で死去したためにフィルがチャンピオンに決まっており、レース終了後にフィルはウォルフガングの死を知り、表彰台で号泣したという悲しいエピソードがある。脚本は、映画『サウンド・オブ・サイレンス』のアンソニー・ペッカムが手掛け、映画『チャーリーズ・エンジェル』『アイ・スパイ』を手掛けてきたジェンノ・トッピングがトビーとともにプロデュースする。
1961年に起きたウォルフガングの事故は、観客14人も事故に巻き込まれて死亡する大惨事となった。高速走行するF1レースだが、運転席が狭く、火災が起きた際に脱出が困難になるという考えから1960年代末までシートベルトの着用は義務化されてなく、ウォルフガングをはじめ、F1初期の事故ではレーサーが車外に投げ出されて即死することが多かった。現在のF1レースではシートベルトの着用は義務化され、厳しいレギュレーションにより安全性が高められている。